取組みと実績

手術方法別の成績につきましては下記項目をクリックしてください。

手術件数と治療成績の公開について

ここでは私が行った手術の件数、および治療成績を示します。
患者さんが手術を考える場合に最も気になるのは、その病院の手術成績だろうと思います。アメリカなどでは病院の評価方法として手術件数や成績を公開することは一般的になりつつあり、むしろ公開しない病院は評価対象にもされない傾向があります。ところが、日本ではまだまだ個人は勿論、病院単位でも症例数や手術成績が不明なところがほとんどで、病院を選ぼうにもベット数や診療科目・医療設備程度しか情報は得られず、結局は家から近いとか近所の評判とかで判断しているのが現状でしょう。

これからの情報化時代、病院を評価する方法として手術成績などはどんどん公開される傾向に向かっていくと思われますが、ここでのもう一つの問題は執刀医が変わると病院としての成績も変わるということです。
癌治療など執刀医の力量以外のチーム医療や治療設備などの総合力が治療成績を左右する疾患と異なり、鼻や耳などの病気はほとんど執刀医の知識や技術が成績に直結するといっても過言ではありません。
したがって、鼻・耳などの治療成績は病院の耳鼻科部長(医長)の専門が転勤などによって鼻からのどに変わると成績が急変することも珍しくないのです。この事も病院がコンスタントに成績を公表できない理由の一つかもしれません。
そういった意味から、個人の手術成績の方が信頼できると考え、10年以上前から私自身の成績を検討し学会などで発表してきました。手術を行うからには手術数や成績を明らかにすることが信頼につながると考えておりますので、過去に論文や学会で報告した信憑性の高いものをホームページ上で公開することにしました。今後も当クリニックで行った手術数や成績を公開していくつもりです。

術式別手術件数の推移

下の表に年度ごとに術式別の手術件数を示しました。
こうして年ごとの手術件数の推移を見てみると日帰りで行う鼻中隔矯正術・下甲介手術や内視鏡下副鼻腔手術(ESS)が増えてきているのがわかります。
その理由は日帰りでこの手術を行う施設が他にはほとんどなく、ネットとかで検索して来られるためで、大阪市外のみならず府外からも希望される方が多いからと思われます。2013年4月からは河本副院長が着任したため、火曜・水曜の昼休みに加えて、ほぼ毎日午前中も局所麻酔下手術を行えるようになり手術件数が大幅に増えたものと考えます。現在週に7~10件まで局所麻酔下手術枠を増やしました。ただそれでも常時数ヶ月待ちの状態です。また、2007年からは2泊の手術が全くなくなりました。これは術中、術後の管理をしっかりと行えば1泊でも安全性の高い手術が行えるからであり、現在まで退院を延期した方はおられません。

診療圏別手術件数の推移

下の表は1人の患者さんに複数の手術を同時に施行することもあるため術式別の手術件数は実際に手術を行った患者さんの数より多くなっておりますが実人数はグラフの通りです。 こうしてみますと年々手術数は増えてきており、初年度が132件であったものが2012年にはとうとう300件を超えました。医師一人で行う手術数はおそらくこのあたりが物理的に限界ですが、2013年からは副院長の河本先生が執刀医として加わり手術数は飛躍的に増え、2014年は494件に達しました。 また近年、遠方から手術希望で来院される患者さんが増加傾向にあり、他府県や大阪市外からの患者さんが2005年には36%でしたが2014年は59%と過半数を占めております。 なお、このグラフではメスを使わないラジオ波凝固術+鼻内後鼻神経凍結術(いわゆるレーザー手術)はカウントしておりません。

診療圏別手術件数の推移

手術成績と費用・安全性の向上について

成績に関しましては左欄に学会や論文で発表した成績を載せております。また、トップメニューの「患者さんの声」には術式別の成績と患者さんからいただいた感想を載せております。
費用に関しましては、先日大手新聞に鼻中隔弯曲症の手術日数と費用が載っていましたが、それによると全国平均で7~10日入院で10~20万円とのことです。当院で日帰りで行う場合は鼻中隔弯曲症単独であれば約2万円、鼻中隔弯曲症+下甲介手術で3万5千円程度ですので少し驚きでした。
もちろん、手術内容や麻酔の種類、日帰りか短期入院かで費用は異なりますのでこれは極端な例かもしれません。高度な副鼻腔炎の手術などはもう少し高額になります(両側の重症副鼻腔炎の場合およそ20万前後、年収600万以下だと高額医療の対象となりおよそ9万円ほどの自己負担です)ので全ての手術について手術前には概算をお伝えするようにしております。安全性につきましては細心の注意を払って手術を行っており、幸い開院以来大きな合併症は一例もなく、一週間で回復した皮下出血が二例、凝固とタンポン挿入で止血した術後出血五例のみでした。一般的には安全性の向上に必要な要素として

  1. 確実な診断、豊富な経験とそれに伴う技術
  2. 手術の状況に適した医療機器
  3. 手術後のfollow up
  4. 万が一の際の支援体制

などが指摘されております。

1に関しては今後更に研鑽を積み、より安全な手術を心がける事に尽きると考えますが、2に関しては凝固止血能力にすぐれた超音波凝固装置や先端が360度回転するマイクロデブリッダー(鼻の中で使う電気カミソリのようなもの)などを導入して、より状況に応じた手術機器を使っております。
また、3については自宅および私の携帯の電話番号をお伝えしており、何かあれば連絡がつくようにしております。
4に関しては近隣の総合病院の耳鼻科部長と連絡を密にし、また大病院の病診連携医として登録しており緊急時には対応していただけるようにお願いしております。

今後も安全性と効果を両立させる医療を目指していきます。

補足:日帰り手術・短期入院手術について

このホームページ内で何度か出てくる日帰り手術・短期入院手術について少し説明します。日帰り手術とは外来で行いそのまま帰宅する手術でいわゆる外来手術(office surgery)のことですが、欧米では当日午前10時から翌日午前10時までの24時間以内に退院する1泊2日のone day surgeryのことも日帰り手術と呼ぶことが多いようです。ただし、この名称は日本では一般的ではないために24時間以内に退院であっても1晩入院する手術は1泊2日の短期入院手術と呼んでおります。現時点では、外来手術は当クリニックで、1泊2日で行う手術はおくだクリニックで行います。

これらの入院日数の選択は基本的には病気の重症度で決定します。
すなわち、鼻腔の形態が悪い場合やアレルギー性鼻炎で鼻づまりが強い場合の鼻中隔・下甲介手術は当クリニックで局所麻酔下日帰りで行います。
また、軽度~中等度の副鼻腔炎も当クリニックで日帰りで行います。
一方、重症の副鼻腔炎や後鼻神経神経切断術は手術で触る範囲が広がるのでおくだクリニックにて1泊2日の全身麻酔下手術が必要なことが多くなります。
また、特殊な手術や複数の医師が必要な手術は関西医大医科大学付属滝井病院で大学の医師との共同で行います。
これらの日帰り手術・短期入院手術はアメリカで発展し、いまや全手術の8割が日帰り手術といわれています。アメリカでは評判の良いクリニック
で手術を行い、提携する近くのホテルで宿泊して入院日数、入院費の削減をはかるといった形態が中心となっているようです。

アメリカでは大病院より個人の有名なクリニックの方が人気があるようですが、その理由として個人のクリニックに行けば必ずその先生が手術をするということ、すなわち大病院では誰に当たるか分かりませんが治療成績の良いクリニックに行けばその先生が手術をするという安心感があります。
更に大病院では執刀医と術後を診る医師が違ったり、執刀医がが転勤などで突然いなくなるという危険性もありますが、クリニックでは診断から執刀・術後、さらには症状が急変したときでもいつでも執刀した先生が診てくれるという安心感もあるようです。
さすがに日本では術後にホテルで泊まるといったところまでは進んでいませんが、今後このような形態が日本でも増えてくると予想されます。

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