小児アレルギー性鼻炎とは?風邪と間違いやすい子供の気になる症状

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5人に1人がアレルギー性鼻炎を発症しているといわれている今、子供の患者数も増え続けています。小児アレルギー性鼻炎は、大人と同様にハウスダストや花粉などが原因だとされていますが、大人と比べて症状がはっきりしないなど診断に困るケースも少なくありません。
風邪のような症状で始まり、投薬を受けてもなかなか症状が緩和しないことにより、アレルギー性鼻炎が診断されることもあります。鼻づまりがひどく、時には目やのどにも炎症を引き起こすこともあるアレルギー性鼻炎。放置して深刻な症状に発展する恐れもあり、早めの受診を心がけたいものです。
小児アレルギー性鼻炎の原因・症状・検査など、気になるポイントをご紹介します。辛(つら)い症状にお困りの方は、ぜひこの記事を参考して受診するきっかけにしてみてください。

  1. 小児アレルギー性鼻炎の原因
  2. 検査方法
  3. 治療方法
  4. 日常生活で注意すること
  5. まとめ

1.小児アレルギー性鼻炎の原因

大人だけの病気ではなくなったアレルギー性鼻炎。アレルギーを引き起こす原因となっているのは、どのようなものがあるのでしょうか?原因には、季節性のものと通年のものがあります。アレルギーの原因物質をアレルゲンと呼び、アレルゲンに過剰に抗体が反応することで、さまざまな症状を引き起こすのです。

1-1.季節性アレルギー性鼻炎

季節性アレルギー性鼻炎には、花粉症が挙げられます。スギ・ヒノキなどの花粉が飛散し、鼻粘膜を刺激して辛(つら)い症状を引き起こすのです。
花粉症は、開花時期に合わせて発症します。

1-2.通年アレルギー性鼻炎

通年アレルギー性鼻炎の原因となっているのは、ハウスダストによるものです。ハウスダストには、ダニのふんや死骸・ほこり・ペットの被毛・カビによるもの。季節性とは異なり、住宅環境の見直しで改善できるため、早めに原因の特定をすることが求められます。

1-3.風邪との違い

鼻水やくしゃみなどの症状が起こるため、風邪と診断され長引いてしまうことも少なくありません。2週間以上改善せず、症状が長引くようなら、アレルギー性鼻炎を疑うべきです。季節性アレルギー性鼻炎なら、春や秋と時期が限定されています。風邪にはない目のかゆみなども伴い、のどに違和感を抱くこともあるでしょう。

1-4.放置するとどうなる? 

アレルギー性鼻炎を放置し、深刻な症状になることも珍しくありません。乳児の場合、鼻づまりでミルクを飲めなくなる・食事を取れないなど栄養不足が心配されます。
子供の場合、50%の患者に気管支喘息(ぜんそく)の合併症があることが起こす可能性があるのです。

2.検査方法

アレルギー性鼻炎の検査方法は、問診と鼻粘膜・鼻水の検査を行います。アレルギー性鼻炎の疑いが判明した後、原因となっているアレルゲンの特定が大切です。検査方法をご紹介します。

2-1.血液検査

アレルゲンを除去しない限り、アレルギー性鼻炎の症状は緩和しません。血液検査でアレルゲンを特定し、なるべくアレルゲンに接触しないようにすることで、発症リスクを下げることができます。

2-2.鼻鏡検査

鼻粘膜の状態を確認する鼻鏡検査で、鼻汁の質などもわかります。アレルギーか風邪かの判別もできる鼻汁中好酸球検査も同時に行うのが一般的です。鼻汁中好酸球検査では、採取した鼻汁をスライドガラスの上で試薬を加え、好酸球値を測定するもの。好酸球値が上昇しているなら、アレルギー性鼻炎です。
鼻鏡検査は、鼻鏡を使用して鼻の中を覗(のぞ)いて行われます。アレルギー性鼻炎なら、粘膜が青白く膨らんで、鼻水が粘膜周辺を覆っているため、診断には必要な検査です。

2-3.皮膚反応検査

アレルゲンの特定には、注射または浅いキズをつけた箇所にアレルゲンを接触し、皮膚反応を見る検査を行います。反応があるアレルゲンが見つかると、かゆみ・腫れなどを引き起こすので判断基準になるのです。
鼻粘膜にアレルゲンをつけるパッチテストも行われます。くしゃみ・鼻水などの反応を見て、アレルゲンの特定を行うのが一般的です。

3.治療方法

アレルギー性鼻炎は、原因となるアレルゲンの除去が最も早い回復方法です。並行して行う治療方法をご紹介します。

3-1.アレルゲン除去療法

アレルゲンの除去法は、こまめな掃除を行うことで実現できます。掃除方法もひと工夫してみてください。1平方メートルあたり20秒かけて掃除機をかける・高い場所から始める・朝の活動前に掃除するなど、ポイントを押さえた掃除方法で効率よくアレルゲンの除去が可能です。
季節性アレルギー性鼻炎なら、花粉が室内に入り込まないよう注意しましょう。服や髪に付着した花粉は払い落とし、洗顔やうがいも効果的です。

3-2.薬物療法

小児アレルギー性鼻炎は、市販薬は子供には強いので避けるべきです。必ず耳鼻咽喉科で処方された薬を服用してください。
処方されることが多い薬は、抗ヒスタミン薬・ステロイド薬・血管収縮薬などです。内服以外に、点鼻薬も効果を発揮します。血管収縮薬は即効性に優れていますが、未就学児には処方されません。

3-3.特異的免疫療法

特異的免疫療法として、アレルゲンを少しずつ体内に注射し、アレルゲンに対して少しずつ反応を弱める療法も取り入れられています。アナフィラキシーショックを引き起こさないよう、慎重に管理しながら行われ、治療には2〜3年の期間が必要です。アレルギー性鼻炎の70%に効果がある治療法で、治療を継続することにより症状が緩和します。

近年ではアレルゲンを舌の下の粘膜から投与する舌下免疫療法もあります。舌下免疫療法では注射の痛みや通院の必要がないこと、そして全身におよぶ副作用の発現率が低いため安全面から今注目が集まっています。

ダニとスギが対象ですが、子どもの場合、原則として12歳以上が対象となっています。

4.日常生活で注意すること

カーペットはアレルゲンが付着して溜(た)まりやすく、なるべく敷かないようにしてください。ダニなどの活動を抑制するため、室温20〜25℃で湿度は50%を維持するといいでしょう。
布製品はこまめに洗濯し、布団は直射日光で乾燥して消毒するように心がけてください。ただし、花粉が原因となっているなら、屋外に布団を干すのは避けるべきです。掃除機で表面に付着したほこりやダニを取り除くか、布団乾燥機を利用するといいでしょう。
日常生活では、バランスのいい食事と十分な睡眠を心がけ、適度な運動を行うようにしてください。室内が乾燥しないように湿度管理もしっかり行い、加湿器などで乾燥を防ぎましょう。

5.まとめ

子供のアレルギー性鼻炎についてご紹介しました。

  • 小児アレルギー性鼻炎の原因
  • 検査方法
  • 治療方法
  • 日常生活で注意すること

小児アレルギー性鼻炎は、風邪のような鼻水・くしゃみ・鼻づまりの症状が2週間以上続きます。風邪とは異なるのは、目のかゆみやのどの違和感を抱くことです。
アレルギー性鼻炎には、花粉による季節性のものとハウスダストによる通年のものがあります。アレルギー症状緩和には、アレルゲンの特定と除去が必要です。血液検査・皮膚反応検査・鼻鏡検査を行います。
アレルゲン療法や薬物療法を用い、辛(つら)い症状が緩和できるでしょう。子供には市販薬は強いので使えません。耳鼻咽喉科を受診し、処方薬を服用するようにしてください。

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