寒暖差アレルギーとはどのような病気? 症状や対策方法を徹底解説

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア Google+でシェア

寒暖差アレルギーとは、急な温度変化に体がついていかずに鼻水・鼻づまり・くしゃみ・咳など、風邪によく似た不快な症状が出るものです。人によっては皮膚に湿疹ができることもあるでしょう。特に、鼻水や鼻づまりなどの症状が激しい場合は、血管運動性鼻炎と診断されることもあります。気温が一定してくれば自然と治まってくる症状ですが、免疫力や体力が低下していると症状が激しくなるため、病院での治療が必要です。

そこで、今回は寒暖差アレルギーの症状や対策方法をご紹介しましょう。

  1. 寒暖差アレルギーとは?
  2. 通常のアレルギー性鼻炎と寒暖差アレルギーの違い
  3. 寒暖差アレルギーを発症しやすい人とは?
  4. 寒暖差アレルギーの対策方法や治療方法
  5. 寒暖差アレルギーの治療方法
  6. 寒暖差アレルギーに関するよくある質問

この記事を読めば、風邪でもないのに出続ける鼻水やくしゃみの対策方法が分かるかもしれません。季節の変わり目になると体調を崩しやすい方は、ぜひ読んでみてください。


1.寒暖差アレルギーとは?

寒暖差アレルギーとは、前述したように温度変化が原因で鼻水・鼻づまり・くしゃみなど風邪やアレルギー性鼻炎とよく似た症状が出る病気のことです。人によっては食欲不振やイライラ・不眠・湿疹といった症状も出ることがあります。寒い朝、目が覚めたと思ったらくしゃみが鼻水が止まらなくなることもあるでしょう。昔は、春先や秋の終わりなど毎日の気温差が激しい時に患者数が増える病気でしたが、今は真夏や真冬など戸外と屋内の温度差が激しくなる時期にも発症することがあります。

2.アレルギー性鼻炎や風邪と寒暖差アレルギーの違い

アレルギー性鼻炎の場合は、鼻の粘膜にアレルゲンが付着することで発症します。この場合は、検査をすればアレルゲンが特定できますが、寒暖差アレルギーの場合は検査をしてもアレルゲンは検出されません。また、寒暖差アレルギーの場合は温度差が激しい場所で症状が出やすく、気温が安定している場所や時期では症状が出にくいでしょう。この他、花粉症やハウスダストアレルギーを発症すると、鼻水・くしゃみ・鼻づまりだけでなく目のかゆみや充血・涙などがでます。寒暖差アレルギーの場合には、これらの症状はありません。そして、気温が高くなる日中はほぼ症状が出なくなることが多いでしょう。

感染症の場合は、鼻水に粘り気が出て喉の痛みや発熱などの症状を伴います。寒暖差アレルギーの場合は熱が出ることはごくまれで、鼻水は水のようにさらさらとしているのが特徴です。

3.寒暖差アレルギーを発症しやすい人とは?

寒暖差アレルギーは、体が気温差に耐えきれない時に発症します。仕事などで忙しく体力や免疫力が落ちている方や、自律神経の働きが乱れている方がなりやすいでしょう。女性の場合は、更年期にホルモンバランスが崩れても発症しやすくなります。また、食生活が乱れていると栄養不足から寒暖差アレルギーを発症することもあるでしょう。特に、普段から暖かい室内から寒い戸外へ出た時にくしゃみや咳が止まらなくなる方は要注意です。気温の変化に体が敏感なので、寒暖差アレルギーを発症する可能性も高いでしょう。

4.寒暖差アレルギーの対策方法や治療方法

この項では、寒暖差アレルギーの対策方法や病院での治療方法をご紹介します。どのような対策方法があるのでしょうか?

4-1.喉や鼻を保護する

冷たい空気が鼻や喉にダイレクトに入ると、くしゃみや鼻水・咳が出やすくなります。マスクをして鼻や喉を保護しましょう。布が一枚あるだけで、だいぶ違います。朝起きてすぐにくしゃみが出やすい場合は、夜寝る時にマスクをするのもおすすめです。

4-2.気温にあった服装をする

寒い時に薄着をしていれば、身体は寒暖差についていけなくなります。温度変化が激しい時期は、重ね着をして温度に合わせて脱いだり着たりできるようにしましょう。冷房や暖房が効いている場所に行く時も同様です。厚着ができない場合は、首元やお腹を冷やさないようにするだけで効果が期待できます。

4-3.体力と免疫力を向上させる

仕事などが忙しいと、生活習慣や食生活も乱れがちになります。また、過度なストレスを長期にわたって受け続けると自律神経の働きが乱れ、より症状が重くなることもあるでしょう。免疫力を高めるには、バランスのとれた食事を摂ることが大切です。菓子パンやおにぎりなどで食事を済ませてしまいがちな方は、おひたしやサラダなどの野菜料理・ヨーグルト・果物などをプラスするとバランスがよくなります。外食が多い方は、和定食がおすすめです。
また、軽い運動は体力を向上させるだけでなく、ストレス解消にも効果が期待できます。今は部屋の中でもできる運動のDVDも販売されていますので、それを見ながら運動してみてもよいでしょう。

4-4.市販の点鼻薬を乱用しない

つらい鼻水を止めるため、市販の点鼻薬を利用する方も多いと思います。市販の点鼻薬には鼻の粘膜内の血管を収縮させる成分が含まれており、かなりの効果が期待できるでしょう。ただし、使いすぎると鼻粘膜が厚くなり、鼻粘膜内の血管も広がってしまうという副作用が出ることもあります。これを点鼻薬性鼻炎といい、発症すれば耳鼻咽喉科での治療が必要です。点鼻薬は用法と用量を守って使用し、鼻水が長引くようならば一度耳鼻咽喉科を受診しましょう。

5.寒暖差アレルギーの治療方法

鼻水・鼻づまり・咳などの症状が激しい場合は、耳鼻咽喉科での治療が必要です。この項では、耳鼻咽喉科で受けることができる治療法をご紹介します。

5-1.寒暖差アレルギーの治療方法

寒暖差アレルギーの治療は、耳鼻咽喉科で行います。鼻水や鼻づまり・咳などは他の病気の症状としてもよく現れるものなので、血液検査やレントゲン検査をすることもあるでしょう。治療方法は、投薬で鼻水や鼻づまり・咳などを解消するものが中心です。寒暖差アレルギーは前述したように免疫力や体力・自律神経の乱れが原因のことが多いので、症状を抑えながら生活習慣を見直しましょう。

5-2.鼻水・鼻づまり以外の症状がある場合

鼻水や鼻づまりの他、不眠やイライラ・気分の抑うつ・消化不良などの症状がある場合は、自律神経が乱れている可能性があります。この場合は、心療内科や精神科での治療が効果的なこともあるでしょう。耳鼻咽喉科と併せて通うのもおすすめです。

5-3.耳鼻咽喉科の選び方

寒暖差アレルギーは、病院を受診したからといってすぐに治るものではありません。人によっては治療に時間がかかることがあります。ですから、通いやすい病院を選ぶとよいでしょう。また、寒暖差アレルギーかと思ったら花粉症だったという例もあるので、アレルギー性鼻炎の治療実績が豊富な病院がおすすめです。

6.寒暖差アレルギーに関するよくある質問

Q.寒暖差アレルギーは、何歳くらいから発症しやすいのでしょうか?
A.寒暖差アレルギーは、体力がない人ほどかかりやすいといわれています。つまり、高齢者・女性・子どもなどです。子どもの場合は、年齢が上がるにつれて発症しにくくなりますが、症状がひどい場合は一度耳鼻咽喉科を受診してみてください。

Q.寒暖差アレルギーが突然発症することはあるのでしょうか?
A.可能性はあります。特に、疲れがたまっている時やストレス過多の時は注意が必要です。

Q.冷え性の人は寒暖差アレルギーになりやすいのでしょうか?
A.そのようなことはありませんが、冷え性の方は血流が悪くなっており免疫力も低下している可能性がありますので、発症しやすい方もいます。

Q.市販の点鼻薬はどのくらいまで使い続けても大丈夫ですか?
A.点鼻薬によって用法・用量が異なります。それを守って使用していても、2週間以上鼻水が止まらない場合は念のために耳鼻咽喉科を受診しましょう。

Q.漢方薬は寒暖差アレルギーに効果はありますか?
A.免疫力を高め気持ちを落ち着かせる効果がある漢方薬は、症状軽減の効果が期待できるでしょう。

7.おわりに

いかがでしたか? 今回は、寒暖差アレルギーの症状や対策についてご紹介しました。寒暖差アレルギーはアレルゲンが検出されない分、診断がつきにくい病気でもあります。耳鼻咽喉科を受診する場合は、症状が出やすい時間帯や時期などを詳しく説明すると診断がつきやすくなるでしょう。耳鼻咽喉科を受診し症状を抑えつつ、免疫力や体力を向上させると症状が軽減しやすくなります。