黒板のひっかき音などの不快音を聞くだけで不快に感じる理由とは?

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学生のころ、「黒板のひっかき音」が不快に感じていた人は多いでしょう。
黒板のひっかき音・不快音を思い出すだけで耳をふさぎたくなります。
そこで、黒板のひっかき音を不快に感じる理由やほかの不快音、不快な音を克服する方法について説明しましょう。
どうして黒板のひっかき音を不快に感じるのか、理由について知りたい人はぜひ確認してください。

  1. 黒板のひっかき音を不快に感じる理由
  2. ほかの不快音とは
  3. 不快な音を克服する方法
  4. まとめ

1.黒板のひっかき音を不快に感じる理由

黒板のひっかき音に不快を感じる人はおよそ9割だと言われています。
ほとんどの人が不快に感じる音です。
では、なぜ黒板のひっかき音が不快に感じるのでしょうか。
主な理由を3つ紹介していきたいと思います。

1-1.本能的に“危険”を感じる音

黒板のひっかき音は、人間が本能的に“危険”だと察知する音です。
よって、危険な音=背筋がゾクッとするほど嫌な音と結びつきます。
私たち人間にとって、嫌な音は人それぞれたくさんあるでしょう。
黒板をひっかいたときの音は、全人類に共通する不快音でもあるのです。
実は、文明が始まる昔から黒板のひっかき音は存在していました。もちろん黒板はなかったのですが、捕食者が発する声に似ていたと言われています。
私たちが生まれるときから、原始的反射として嫌な音になっているのです。
よって、黒板のひっかき音を聞いているときは、本能的に「危険」を感じていることになります。

1‐2.最も強い不快感を覚える周波数帯

すべての音には周波数があります。
オーストラリアのウィーン大学研究チームは、被験者に対して爪・チョークで黒板をひっかいた音を聞いてもらう実験をしました。
結果、最も不快感を呼び起こす周波数は“2,000~4,000ヘルツ”だと判明したのです。
人が日常生活で耳にする音の周波数は、平均150~7,000ヘルツだと言われています。
つまり、最も不快に感じる周波数帯2,000~4,000ヘルツは平均周波数の中間になるのです。
しかし、なぜ中間の周波数帯が不快に感じるのでしょうか。
研究をしたウィーン大学研究チームによると、人間の外耳道に関係があるからだと発表しています。
2,000~4,000ヘルツの周波数は、人間の外耳道で増幅しやすい周波数帯です。
よって、黒板のひっかき音は影響しやすいのでしょう。

1‐3.脳の器官「扁桃体(へんとうたい)」

本能的に危険だと感じている黒板のひっかき音は、「偏桃体(へんとうたい)」が深く関係しています。
扁桃体(へんとうたい)はアーモンドのような形をしている神経細胞の集合体です。大きさはおよそ1.5cmの小さいサイズになるでしょう。
感情をつかさどる場所でもあり、私たちにとっては大切な脳の一部です。
実は、扁桃体(へんとうたい)が黒板のひっかき音を「危険」「不快」な音だと認識しています。
黒板のひっかき音を聞いたとき、脳で最も強く反応しているのです。
また、扁桃体(へんとうたい)は記憶の処理にもかかわっています。
黒板のひっかき音を思い出しただけでも扁桃体によって不快に感じるのです。
現在でも、扁桃体(へんとうたい)と黒板のひっかき音の関係について研究が続いています。

2.ほかの不快音とは

2‐1.高い周波数を発する音

思い出しただけで背筋がゾクッとする「黒板のひっかき音」ですが、ほかにも不快に感じる音はたくさんあります。
主に、不快音になるのは“高い周波数”を発する音になるでしょう。
たとえば、身近にある音で言うと“虫の音”です。
夏に増える蚊の音は誰もが不快に感じるでしょう。
高い音が耳に入ると人間は本能的に避けます。なぜなら、「不快」だと感じるからです。蚊が耳に迫ったとき、音が聞こえてくるため手ではらいのけます。
そして、歯医者で聞く歯をけずる音も高い周波数を発しているのです。
歯医者が苦手な人の中には、歯をけずる音が嫌という人が多いでしょう。音が不快に感じる周波数なため、本能的に苦手と感じている証拠です。

2‐2.ガラスや発泡スチロールから出る音

人間が本能で不快感を覚える音はほかにもたくさんあります。
黒板のひっかき音と同じく不快を感じる音としてあがっているのが“ガラスのひっかき音”です。
ガラスをとがっているものでひっかいたとき、黒板のひっかき音と似ている音が出ます。ガラスのひっかき音は黒板のひっかき音の周波数に近いとわかりました。
よって、ほとんどの人が不快に感じます。
また、発泡スチロールをこすり合ったときに出る音も不快に感じるでしょう。
ほかにも、学校のスピーカートラブルで「キーン」と出たとき、耳をふさぎますよね。ハウリングと呼ぶ現象ですが、ハウリングの音も高周波を発しているのです。
私たちが不快に感じる音は、意外と身近にたくさんあります。

3.不快な音を克服する方法

3‐1.心理療法と自律神経

不快な音を克服する方法はあります。
自分でできる克服方法としては自律神経の改善です。
自律神経はリラックスをうながす“副交感神経”と体が緊張状態になる“交感神経”のバランスで成り立っています。
体が硬直して緊張状態になる交感神経が活性化するでしょう。さらに、知覚過敏を引き起こしやすくなるのです。
知覚過敏は不快音を敏感に感じとるため、ほかの人よりも「不快」だと強く感じます。
知覚過敏を防ぐためにも、できるだけリラックスタイムを心がけてください。自分にとってリラックスできる時間・空間をつくっていきましょう。
また、心理療法も不快音を克服する方法になります。
昔聞いた黒板のひっかき音を覚えている人は多いでしょう。
心理療法では、不快音を恐怖に感じない訓練をしていきます。
そして、脳が覚えている不快音を消し去るのです。
黒板のひっかき音に強く不快感を覚えている人や恐怖心を抱いている人はカウンセリングを受けてください。
自分のペースで、少しずつ恐怖心や先入観を薄めていきましょう。

3‐2.耳鼻咽喉科へ相談する

耳や鼻・のどの炎症によって、知覚過敏を起こしているケースがあります。
炎症で起こる知覚過敏によって、不快な音を敏感に感じとるのです。
炎症を起こしている場合は専門的な医療施設で検査・治療しなければなりません。
まずは炎症を抑えることが優先事項になります。炎症を抑えなければ知覚過敏も改善できないでしょう。
耳・鼻・のどの炎症が気になっている人は、ぜひ1度耳鼻咽喉科へ相談してください。
検査してもらわなければわからないこともたくさんあります。
安心して不快音を克服するためにも、原因がわかったほうが安心です。

4.まとめ

黒板のひっかき音を不快に感じる理由やほかの不快音、不快な音を克服する方法について説明しました。いかがでしたでしょうか。
普通の人よりも音を聞いて強く不快に感じる人は“知覚過敏”になっている可能性があります。黒板のひっかき音はほとんどの人が不快に感じるものです。
けれども、知覚過敏になっていると「恐怖」を感じます。
音を聞いただけで具合が悪くなる場合もあるでしょう。
不快音で悩む日々をすごすより、克服するための方法を少しずつ実践していきましょう。
耳・鼻・のどに炎症を起こしているようであれば、近くの耳鼻咽喉科に診せてください。専門的な治療が必要です。
以上の内容を踏まえたうえで、不快な音を克服していきましょう。

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