耳詰まりは病気のサイン!? 原因や治療法・セルフケアなどをご紹介

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
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可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

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「最近、耳詰まりが多いけど理由がわからない」「耳が聞こえにくい」など、悩んでいる方は耳に異常が起きている可能性があります。耳詰まりを放置してしまうと、突発性難聴や急性中耳炎など、耳の病気を引き起こす可能性もあるのです。状態が深刻化するほど手遅れになり、治療期間も延びてしまいます。そこで本記事では、耳詰まりの症状や原因・考えられる病気・治療法など詳しく説明しましょう。耳にある違和感を治すためにもぜひチェックしてください。

  1. 耳の詰まりについて
  2. 耳の詰まりで考えられる病気
  3. 耳の詰まりの治療法
  4. 耳の詰まりのセルフケア
  5. 耳の詰まりにかんしてよくある質問

この記事を読むことで、耳の詰まりの原因がわかり、解消するために必要な情報を知ることができます。耳の詰まりで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。


1.耳の詰まりについて

耳が詰まっている状態は、何かしら異変が起きている証拠です。しかし、どんな症状が危ないのかわかりませんよね。そこで、具体的な症状や主な原因・耳のメカニズムについて詳しく説明しましょう。耳の詰まりを解消するためにも必要な知識を身につけてください。

1-1.どんな症状か

プールで耳に水が入った感じや自分の声が耳の中で響く場合、耳が詰まっている状態といえるでしょう。よく起きる症状としては、いつもよりも耳が聞こえづらくなることです。会話をしていても耳をふさがれているような感覚が続いているのなら、耳詰まりを起こしている可能性があります。また、耳がぎゅーっと圧迫され続けているような痛みを感じることもあるでしょう。痛みを感じるとき、同時にめまいや激しい耳鳴りが起こることもあります。まずは、自分にどのような症状が起きているのか、把握してください。

1-2.主な原因

耳詰まりの原因は人によってさまざまです。耳垢が詰まっているせいで聞こえにくいと感じることも、耳かきのしすぎで外耳に傷がついたことが原因の場合もあります。耳詰まりが慢性的に長引いている場合は、組織の緊張が原因という可能性が高いでしょう。耳という組織をつくっている細胞がひとつずつ緊張状態になると、組織の伝達がうまくいかず、膜が張ったような詰まりを感じるのです。慢性的な耳詰まりは痛みを伴う傾向があります。

1-3.耳のメカニズムについて

耳の詰まりについて知るためには、耳のメカニズムを把握することが大切です。耳は主に、外耳(がいじ)・中耳(ちゅうじ)・内耳の3つで構成されています。外耳(がいじ)は耳から鼓膜まで続いている耳の穴・外耳道がある場所です。外耳道は音の振動を鼓膜に届けるための道でもあります。中耳(ちゅうじ)は、鼓膜よりも奥にある空洞で、聞こえをよくする機能である鼓膜があるところです。そして、内耳は、中耳よりもさらに奥にあり、聴覚・平衡感覚をつかさどっています。この3つの部分が正常に働いているからこそ、私たちは周囲の振動をひろい音として認識することができるのです。

1-4.注意すべき併発症状

耳が詰まったような感覚だけでなく、ほかにもさまざまな症状が併発するときもあります。たとえば、激しいめまいや耳鳴り・痛み・難聴・頭痛などです。よくある併発症状としてはめまいと耳鳴りが挙げられるでしょう。頻繁に起きるようであれば、病院での検査をおすすめします。

2.耳の詰まりで考えられる病気

病気のサインが耳詰まりというケースも考えられます。これから、耳詰まりで考えられる病気の症状や対処法などについて詳しく説明しましょう。

2-1.突発性難聴

片側の耳だけに症状が現れる・耳が突然聞こえなくなる・耳鳴りやめまいがある場合、突発性難聴になっている可能性があります。突発性難聴とは、突然、片方の耳だけが聞こえにくくなる病気です。前触れもなく突然起きることが特徴といえます。人によっては激しいめまいや吐き気をともなうこともあるでしょう。ウイルス感染や内耳の血液不循環・ストレスが主な原因です。放置すると完治が難しくなる病気でもあるため、異変を感じたらすぐに病院で専門的な治療を始めましょう。

2-2.耳垢栓塞(じこうせんそく)

耳が聞こえにくい・耳が詰まる症状で考えられる病気が耳垢栓塞(じこうせんそく)です。耳垢(じこう)によって外耳がふさがれ、圧迫されることで起こり、閉塞感を覚えます。ウイルス感染や未乱れによる病的な耳垢(じこう)は治療時間が必要です。しかし、ほとんどの場合は1回の診察で耳垢の除去ができ、症状が和らぎます。

2-3.耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)

耳鳴りがする・耳が痛い・耳が詰まるという症状が起きている場合、耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)になっている可能性があります。耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)とは、中耳炎や風邪などが原因で耳管(じかん)が狭くなる病気です。空気が閉じ込められてしまうため、耳詰まりが感じやすくなります。耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)が悪化すると、滲出(しんしゅつ)性中耳炎を起こす恐れがあるので、病院で治療を受けてください。

2-4.急性中耳炎

中耳炎は子どもから大人までよく起こる耳の病気です。急性中耳炎の症状は耳が詰まる以外にも、耳が聞こえにくい・耳が痛い・高熱などが挙げられます。主な原因は細菌やウイルス感染です。菌が耳管(じかん)を通り抜け、中耳で増殖し炎症を起こします。ほとんどのケース、1週間もたてば自然と治りますが、長引く場合は病院に診せてください。急性中耳炎をくり返し、反復性中耳炎になる可能性もあります。

2-5.滲出(しんしゅつ)性中耳炎

滲出(しんしゅつ)性中耳炎は耳が詰まる・耳が聞こえにくい症状が代表的です。再発しやすい特徴を持ち、痛みがありません。中耳に滲出(しんしゅつ)液と呼ばれる分泌液がたまることで起こる病気です。急性中耳炎の放置で発症しやすい傾向があり、軽症の場合は1か月程度で治ります。しかし、長引くこともあるため初期治療が大切です。

2-6.急性低音障害型感音難聴

耳が詰まる・突然低い音が聞こえにくくなる症状が起きている場合、急性低音障害型感音難聴になっている可能性があります。低い音だけが聞こえにくくなる特徴があり、主な原因はストレスと考えられている病気です。ストレスに敏感な方や感じやすい女性に多い病気でもあります。早期治療が大切になるため、心当たりがある方はすぐに耳鼻科を受診してください。早期治療ができれば、6~7割程度で完治できるといわれています。

2-7.そのほか

ほかにも、耳管開放症(じかんかいほうしょう)・メニエール病という病気があります。耳管開放症(じかんかいほうしょう)は、自分の声や呼吸音が響く症状が特徴です。耳管(じかん)が常に開いた状態になっているため、響きやすくなります。脱水や急激な体重変化・体調不良が主な原因です。体調管理を心がけていけば自然と症状が和らぐ可能性があります。一方、メニエール病はめまいと耳鳴りが頻繁に起きる症状です。内耳の内リンパ液の量がうまく調整できず、できる水ぶくれが原因と考えられています。ストレス・乱れた生活習慣などがきっかけとなるため、生活習慣の改善が解消の大きなポイントでしょう。

3.耳の詰まりの治療法

「いつか治まるだろう」と思っていてはいつの間にか症状が悪化することもあります。異変を感じたときは、すぐに病院や耳鼻咽喉科クリニックに行かなければなりません。では、耳詰まりの治療法について詳しく見ていきましょう。

3-1.受診すべき症状

風邪を引いているとき、鼻や耳に詰まりを感じることがありますよね。しかし、風邪でもないのに耳詰まりが起き、聞こえづらいと感じるのであれば受診してください。ウイルス感染や外耳・内耳に異常が起きている可能性があります。また、耳詰まりと同時に激しいめまいや頭痛・吐き気が起きている場合も受診すべき状態です。放置すれば症状が悪化するだけなので早めに受診することをおすすめします。

3-2.主な治療法

症状によって異なりますが、主な治療法は耳垢を取りのぞくものから自然治療・投薬治療などがあります。ストレスや不規則な生活習慣が原因になっていることも多いため、生活習慣の改善もひとつの治療法です。投薬治療の場合はステロイド系の薬を使います。特に、内耳に異常が起きている場合は投薬治療が効果的です。しかし、一気に薬を使うと耳に負担をかけてしまうため、時間をかけながら少しずつ投与していきます。耳詰まりの治療は、心と体のバランスや長い時間をかけることが大切なのです。

3-3.薬について

ドラッグストアなどで売っている薬を使えばいいというわけではありません。薬を使うのなら、きちんと病院やクリニックなど専門医療施設で処方される薬を使ってください。原因や症状を詳しく検査して、適切な薬を処方します。何に効くのかわからない市販薬を使用するよりも安心です。また、薬をたくさん飲むほど効果があると勘違いしている方は多いでしょう。薬の効果を実感するためには、医師の説明をきちんと受け、1日の服用量を守ることが大切ですよ。

3-4.注意点

一時的に症状が和らいでも幾度とくり返す場合は要注意です。症状が治まると「治った」と感じ、病院に診せなくても大丈夫と考える方が多いでしょう。しかし、症状がくり返されるということは異常が起きているあかしです。決して、治っているわけではありませんので、すぐに病院やクリニックで検査してもらいましょう。

4.耳の詰まりのセルフケア

不規則な生活習慣やストレスが原因になっているように、耳詰まりを解消するためにはセルフケアをすすんでおこなうことも大切です。それでは、簡単にできるセルフケアについて説明しましょう。

4-1.規則正しい生活習慣に改善する

毎日寝不足状態が続いていたり、1日3食しっかり摂(と)っていなかったりしている人は生活習慣を改善するところから始めてください。毎日睡眠をきちんと取るだけでも、体調がよくなります。また、気持ちも自然と明るくなるため、ストレスと無縁の生活が送れるのです。少しずつでいいので、規則正しい生活に改善していきましょう。

4-2.リラックスタイムをつくる

ストレスを敏感に感じ取ってしまう人は、数分でもいいのでリラックスタイムをつくってみてください。たとえば、好きな本を読んだり、落ち着く音楽を聴いたり、ストレッチをして体の筋肉をほぐしたりするのもいいでしょう。体と心をリラックス状態にさせることで、耳の緊張状態もほぐれます。できるだけ、ストレスを感じない生活を送ることが大切ですよ。

4-3.血行を促す

血液の循環が悪いことで耳詰まりが起こるケースもあります。そのため、血液の流れを促すこともセルフケアのひとつです。ゆっくりとお風呂に入って体の芯を温めてください。お風呂は血液の流れがよくなる最適な方法です。シャワーで済ますだけではなく、きちんと湯船につかり、お風呂からあがった後はマッサージやストレッチをしてさらに血行を促しましょう。

5.耳の詰まりにかんしてよくある質問

耳の詰まりにかんしてよくある質問を5つピックアップしてみました。

5-1.耳が詰まっているときにやってはいけないこととは?

絶対にやってはいけないことが鼻すすや鼻をつまんで息を吸うことです。耳詰まりが一時的に解消されるかもしれませんが、中耳(ちゅうじ)の空気が吸い出されてしまうため、圧力が下がり、耳管(じかん)が閉じてしまいます。耳垢がたまりやすくなり、さらに炎症がひどくなるのです。

5-2.耳詰まりの検査方法とは?

主に、聴力検査・MRI検査をおこないます。耳が正常に聞こえているかどうか、MRIで耳の中の状態を確認するのです。また、医師からどのような症状が起きているのか聞かれると思うので、できるだけ詳しく伝えてください。

5-3.耳鼻科の選び方が知りたい

医師やスタッフの丁寧かつ詳しい説明をしてくれるかどうかがポイントです。きちんと丁寧な説明をしている病院やクリニックなら安心して治療を受けることができます。耳は非常にデリケートな部分なので、確かな知識を持っている病院・クリニックを選ばなければなりません。川村耳鼻咽喉科クリニックでは十分な説明を実施しています。

5-4.子どもに起きた場合はどうすればいいのか?

子どもの場合はすぐに受診してください。耳の異常を言葉で伝えられる年代ならわかりやすいですが、乳児など言葉を発することができない場合は親が注意深く観察しなければなりません。耳詰まりが起きているとき、夜中に痛がり泣くケースが多いため、注意して様子を見ましょう。

5-5.セルフケアでの注意点とは?

何事においてもやりすぎることだけには注意してください。耳はデリケートな部分なので、耳かきや掃除をやりすぎてしまうと鼓膜を傷つける恐れがあります。耳掃除は1~2週間に1回で十分です。セルフケアでなかなか改善できない場合は、病院で診てもらいましょう。

まとめ

いかがでしたか? 耳詰まりを放置していると、症状がさらに悪化してしまいます。また、耳詰まりが病気のサインになっていることもあるのです。急性中耳炎や耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)など、耳の病気になっている恐れもあるため、気になる症状があればすぐに受診してください。また、ストレスや不規則な生活習慣が原因で起きているケースもあります。生活が不規則になっている方は、生活の改善にも力を入れてくださいね。セルフケアと耳鼻科による専門的な治療を地道に続けていけば、耳詰まりが解消できるでしょう。

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