耳閉感の原因や治療・対処法は?~耳のつまりがぬけない方へ~

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耳がつまった、ふさがった感じは「耳閉感」の症状です。耳閉感は耳鼻科疾患の1つで、耳鳴りがひどくなるケースもあります。なぜ、耳がつまった、ふさがった感じがするのでしょうか?

これから、耳閉感の原因や対処法、治療法について詳しく説明します。耳閉感の原因や対処法を知りたい、耳がつまった、ふさがった感じがする人は、ぜひ参考にしてください。

  1. 耳閉感の原因
  2. 耳閉感の対処法
  3. 耳閉感の治療法
  4. まとめ

1.耳閉感の原因

音が聞こえにくくなる耳閉感は、何が原因なのでしょうか? 原因と一緒に耳閉感の症状について説明します。耳閉感をスムーズに治すには、原因を把握することが大切です。

1‐1.知っておきたい耳閉感の症状とは

耳閉感とは、耳がつまったような感じになることです。耳がつまる感じと言えば、飛行機に乗ったときや電車がトンネルをくぐるときを思い出します。耳がふさがったような違和感を覚えるはずです。まさに、同じような症状が長く続いた場合、耳閉感になっている可能性があります。

基本的に、耳閉感にはあまり痛みを伴いません。ただし、耳鳴りがする、頭痛やめまいなどの症状も起こる場合もあります。

耳閉感が起こった時にはあくびをしたり、唾を飲み込んだりすると治る場合があります。これは、これらの動作によって鼻の中の空気が「耳管」を通って鼓膜の奥の中耳に入り、鼓膜の外と中の圧力を均等にするからです。

すなわち耳閉感の最大の原因は鼓膜の内外での圧力差なのです。

1‐2.外耳・中耳・内耳によって異なる原因

耳には外耳・中耳・内耳と言う部分があります。耳閉感の原因は場所によって異なります。外耳が関係している耳閉感は、鼓膜までの道、すなわち外耳道が詰まっているのが主な原因です。

中でも最も多くみられるのは耳あかが詰まっている場合です。それ以外には、プールや風呂で耳の中に水が入って鼓膜の振動の邪魔になっている場合もあります。

また、耳かきのしすぎも外耳を傷つけてしまうので注意しなければなりません。実際、耳をかきすぎた結果、外耳がはれて耳閉感になったケースがあります。鼓膜に穴があく、炎症を起こしているのも耳閉感の原因になることがあります。そして、中耳の場合は「耳管」が悪くなっているのが最大の原因です。耳管は、中耳と鼻の奥をつないでいる大切な器官です。先ほども述べたように、この耳管を通して鼓膜の外と中の圧力を調整しています。この耳管が開きにくい「耳管狭窄症」や、逆に開きっぱなしの「耳管開放症」でも耳閉感が起こります。

最後の内耳は、ストレスや疲労・ウイルス感染が原因になることもあります。これらの原因で聞こえの神経がダメージを受けると耳閉感が起こることがあります。

以上のように、部分によって原因は異なるので要注意です。

1‐3.耳の病気になっている可能性も

耳閉感の症状が起きている際、耳の病気になっている可能性があります。中耳に炎症が起きているのなら「しん出性中耳炎」になっている場合が最も多く認めます。

しん出性中耳炎は子どもの発症が多く、中耳に液体がたまっています。中耳炎は激しい痛みが出てきますが、しん出性中耳炎には痛みや熱が出ない場合がほとんどです。

また、内耳に原因がある場合は「低音障害型感音難聴」と呼ぶ病気が当てはまります。低音障害型感音難聴の特徴は、周波数の低い音が聞こえないことです。

耳閉感を放置すればするほど、悪化してしまうことがあるので早めに改善しなければなりません。耳の病気になっている場合、病気の治療を始める必要があるでしょう。

2.耳閉感の対処法

2‐1.リラックスを心がける、新陳代謝を向上する

耳閉感の原因はさまざまですが、自律神経の乱れや新陳代謝の低下が当てはまることがあります。よって、耳閉感の症状が現れたときはリラックスを心がけてください。自分にとってリラックスできる環境をつくっていきましょう。

少し気持ちを楽にするだけでも症状がやわらぐこともあります。できるだけ、耳に負担をかけないように気をつけてください。

そして、リラックスすると同時に新陳代謝をあげる努力をするといいでしょう。新陳代謝が向上すると、疲れにくい体質になります。実は、疲労が原因で耳閉感を起こしている人も多いのです。疲れを感じている場合は思いきって休むことも大切なポイントになります。

症状が起きているのにもかかわらず、無理をすればさらに悪化するでしょう。症状を抑えるには、素早い対処が必要です。

3.耳閉感の治療法

3‐1.鼻と耳管に空気をとおす「通気治療」

耳閉感を起こす病気で最も一般的なのは「耳管狭窄症」と言えるでしょう。この場合の耳閉感の治療法は、主に「通気治療」になるでしょう。通気治療とは、鼻と耳管に空気をとおす方法です。耳がつまっている感じが空気をとおすことで解消できます。

耳管は鼻の奥にあるので「耳管狭窄症」の原因として副鼻腔炎などの鼻の病気が元になっている場合があります。この時は当然、元の病気である鼻の治療が必要です。

3‐2.漢方薬や生理食塩水

耳管が開きっぱなしの「耳管開放症」では空気をとおすと、とおりすぎる場合があります。「耳管開放症」の場合には耳閉感以外に自分の話している声が耳に響く「自声強聴」や自身の呼吸音が聞こえるなどの症状も認める場合があります。

これらの症状は仰向けに寝たり、立った状態から大きく前屈みになったりすると、数秒でなくなるのも特徴です。「耳管開放症」の治療には「加味帰脾湯(カミキヒトウ)」等の漢方薬や鼓膜にテープを貼ったり、チューブを入れたりする手術治療もあります。

また、耳管の中に特殊なピンを入れる手術もありますが、限られた施設でしか行われていません。唯一自分でどこででもできる治療方法が、生理食塩水を鼻から耳管咽頭口へたらす方法です。量や体勢は人によって異なりますが、一時的に症状を改善させる方法です。

3‐3.ステロイド療法

耳閉感が聞こえの神経の障害、特に低い周波数を担当する細胞がダメージを受けた場合の「低音障害型感音性難聴」の場合はステロイドの投与が有効な場合もあります。ただし、これはダメージを受けてから長い期間放置した後では無効な場合も多いので早めの治療が必要です。それ以外にはメニエル病と同様に利尿剤の一種が有効な場合もあります。

3‐4.耳閉感を予防する方法

耳掃除をする機会が少ない人は、定期的に耳あかをとってキレイにしておきましょう。特に、プールや海など水の中に入る前は念入りに掃除しなければなりません。耳あかが水分を吸ってしまい、傷がついてしまう恐れがあります。しかし、念入りにと言っても耳かきのしすぎは逆効果です。外耳の耳閉感は以上が予防法になります。

一方、中耳に関係する耳閉感は、中耳炎の予防が基本になるでしょう。喉や鼻など炎症を起こさないように普段の生活を規則正しくすごしてください。

そして、内耳の予防法はストレス・疲労をためこまないことです。内耳は神経と密接につながっているため、自律神経の乱れがダイレクトにきてしまいます。悪影響を受けやすい場所なのです。

過剰なストレスを感じたときはリラックスを心がける、睡眠をしっかりとるなどして、自律神経をコントロールしていきましょう。少しでも耳に異変を感じたときは、クリニック・病院に診せることをおすすめします。

4.まとめ

耳閉感の原因や対処法・治療法・予防の仕方について説明しましたが、いかがでしたでしょうか? 耳がつまった、ふさがっている感じが続いたときは「耳閉感」になっている可能性が高いです。耳閉感は放置するほど悪化する場合があるので、注意しなければなりません。

外耳・中耳・内耳と場所によって原因が異なります。症状が続く場合は耳鼻科を受診してどこに原因があるかを診てもらってください。

自身でできる予防はストレス・疲労をためこまないことでしょう。生活習慣を規則正しく、日々の生活に気をつけながら治療を続けていきましょう。

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川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
川村繁樹

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