【注目】内視鏡下副鼻腔手術とは?副鼻腔炎の内視鏡手術を解説!

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
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副鼻腔炎になると、いつも鼻がスッキリしなくて困りますよね。投薬治療がうまくいかないときなどは、思いきって手術をすることで快適になることも多いものです。今回は、副鼻腔炎の手術として、内視鏡下副鼻腔手術に注目しました。どんな手術なのか、メリットやデメリットはどうかなど、詳しく解説していきます。副鼻腔炎で悩んでいて手術を考えている人には、必見の内容ですよ。

  1. 内視鏡下副鼻腔手術とは
  2. 内視鏡下副鼻腔手術について
  3. 内視鏡下副鼻腔手術をもっと詳しく
  4. 内視鏡下副鼻腔手術の術後ケアについて
  5. ​内視鏡下副鼻腔手術の病院について
  6. 副鼻腔炎の内視鏡下副鼻腔手術についてよくある質問

記事を読むことで、内視鏡下副鼻腔手術について深く理解することができます。また、実際に手術を受けるときの病院の選び方などもわかるので有益です。副鼻腔炎で悩んでいる人は、まず記事をじっくり読んでみることをおすすめします。そして、内視鏡下副鼻腔手術を行うか考えてみてください。


1.内視鏡下副鼻腔手術とは

まずは、内視鏡下副鼻腔手術についての基礎を学びましょう。どんな病気に対する手術であるか、また、どんな手術方法なのかを解説します。

1-1.内視鏡下副鼻腔手術とはどんな病気にする手術か

内視鏡下副鼻腔手術は、主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。慢性副鼻腔炎になっていると、常に副鼻腔が詰まっている状態でしょう。慢性副鼻腔炎になると、鼻腔に膿(うみ)が溜(た)まった状態が続くことで悪臭がしたり鼻づまりにより集中力が無くなったりするものです。投薬治療などでも症状の改善を見ることができないときは、手術で副鼻腔の詰まりを取り除き、本来の通り道を確保します。

1-2.内視鏡下副鼻腔手術はどんな手術方法か

鼻には、副鼻腔と呼ばれる空洞が左右に4つずつ存在していることをご存じでしょうか。副鼻腔は、本来なら空気や鼻水がスムーズに通る空間を維持しています。しかし、炎症が起きるなどで粘膜が腫(は)れたりポリープなどができたりすると通り道がふさがって鼻づまりが起こるのです。内視鏡下副鼻腔手術では、副鼻腔の空間を広くし、腫(は)れがひどい部分を切除します。

2.内視鏡下副鼻腔手術について

では、内視鏡下副鼻腔手術について学びましょう。どんな症状におすすめなのか、メリットやデメリットを交えながら解説します。

2-1.内視鏡下副鼻腔手術がおすすめの症状

  • 慢性的に鼻づまり
  • 投薬治療の効果が出ない副鼻腔炎
  • 鼻腔のポリープが原因の副鼻腔炎

内視鏡下副鼻腔手術は、鼻腔内部の問題部分を切除する手術です。上記のような症状があるときは、大きな治療効果を期待できますよ。

2-2.手術のメリットとデメリットを理解しよう

内視鏡下副鼻腔手術のメリットとデメリット、両方を理解しておきましょう。

2-2-1.メリット

  • 術後の痛みや腫(は)れが少ない
  • 体に対するダメージが少ない
  • 入院日数が短縮できる
  • 手術費用が安い

なお、内視鏡下副鼻腔手術を日帰り入院で行っているところもあります。仕事などで入院が厳しい人には、大きなメリットです。

2-2-2.デメリット

  • 麻酔ができない人は不可
  • 重症の場合には効果が薄いことがある

内視鏡下副鼻腔手術を希望する場合は、デメリットについてきちんと説明を受けて納得してからにしましょう。

2-3.内視鏡下副鼻腔手術の検査について

内視鏡下副鼻腔手術の検査は、目視検査・CT検査です。検査のときにも、内視鏡を使用することで痛みが発生する可能性も否定できません。しかし、内視鏡自体はファイバー状で細いものなので心配し過ぎないでくださいね。

2-4.子どもや高齢者が手術を受けるときの注意点

子どもは、体が未発達であるため手術を受けるのが困難なことがあります。基本的に、子どもの副鼻腔炎治療は投薬となることを覚えておきましょう。ただし、鼻腔内部に大きなポリープがあるときは内視鏡手術を行うこともあります。高齢者の場合は、体力が無いことなどが理由で麻酔に耐えられないことも多いでしょう。そのため、手術が不可能と判断することもあります。

3.内視鏡下副鼻腔手術をもっと詳しく

内視鏡下副鼻腔手術について、より詳しく解説します。手術の詳細や安全性をはじめ、費用や保険などについても触れましょう。

3-1.内視鏡下副鼻腔手術の手術時間や入院について

内視鏡下副鼻腔手術の手術時間は、片側30分から60分程度です。入院については、日帰り入院や1泊2日対応など短期間で済むことが多くなります。ただし、日帰り入院の場合であってもすぐに帰ることはできません。麻酔が切れて数時間は安静にする必要があることを理解しましょう。なお、ほかの手術を伴う場合や、病院の方針によっては1週間程度の入院を必要とすることもあります。

3-2.手術の痛みについて

手術中は麻酔が効いているため、痛みを感じません。麻酔が切れた後は、手術の傷が回復するまで痛みを感じる人が多いのも事実です。特に痛みに弱い人はあらかじめ医師に告げておくといいでしょう。ただし、手術当日をピークにして時間の経過とともに痛みが軽くなります。痛み止めの処方を受けることもできますから、安心してください。

3-3.手術時の麻酔について

内視鏡下副鼻腔手術では、基本的に局所麻酔を使って手術を進めることになります。特に、日帰り入院手術は局所麻酔で行うことが基本です。局所麻酔は、体への負担や後遺症の心配も少ないので安心してください。ただし、手術への恐怖心が強い場合は全身麻酔となることもあります。また、病院の方針にもよるため、どの方法を選択するか確認しておきましょう。

3-4.手術の安全性について

内視鏡下副鼻腔手術は、通常、局所麻酔で行います。また、内視鏡を使った手術であることで体への負担が少ないため、安全性が高い手術です。ただし、副鼻腔は複雑な形をしているため、手術を行うためには高度な技術が必要なため、病院選びをきちんと行ってください。できるだけ症例が多く、評判のいい病院で手術を受けましょう。

3-5.手術の流れを把握しよう

一般的な内視鏡下副鼻腔手術の流れは、以下を参考にしてください。

  • 手術前の各種検査を行う
  • 麻酔を行う(局所麻酔もしくは全身麻酔)
  • 内視鏡下副鼻腔手術を行う
  • 鼻の中にガーゼを詰めるなど術後の処置をして修了

多くの手術実績のある病院では、手慣れているので手術時間が短く済みます。両方の鼻腔の処置をしても、長くて2時間程度となるでしょう。手術時間が短い方が体への負担も少なくなるのは明らかです。なお、ほかの手術を併用する場合は、別途手術時間が加わることを承知しておきましょう。

3-6.手術の費用や保険について

内視鏡下副鼻腔手術の費用は、保険適用で行うことができます。実際の費用は、3割負担の場合で1万円から10万円程度です。ただし、検査や投薬・入院が伴うと総額で20万円から30万円程度になる可能性もあります。実際に掛かる費用に関しては、病院によって大きく異なるため、必ず事前に説明を受けておきましょう。なお、日帰り入院手術に対応できる場合は費用を安く抑えることができます。

3-7.内視鏡下副鼻腔手術の手術に関する注意点

内視鏡下副鼻腔手術だけでは改善が難しい場合は、そのほかの手術を同時に行うこともあります。たとえば、鼻中隔矯正術や粘膜下下甲介骨切除術です。もともと鼻腔が曲がっているなどの変形があると、内視鏡下副鼻腔手術が自体を行うことができなかったり手術効果が期待できなかったりします。そのため、変形を直すための手術を行うのです。複数の手術を行う必要がある場合は、数日の入院が必要となるケースが多いことも覚えておきましょう。

4.内視鏡下副鼻腔手術の術後ケアについて

内視鏡下副鼻腔手術の術後ケアについて解説します。術後の過ごし方や気を付けるべき内容などを理解してください。

4-1.術後の経過の流れをチェックしよう

  1. 麻酔が切れるまでベッドで安静に過ごす
  2. 麻酔が切れると出血・痛み・腫(は)れを感じる(手術当日がピーク)
  3. 手術の翌日以降から徐々に出血・痛み・腫(は)れが軽減する
  4. 鼻の内部に血の塊ができるので吸引処置などをしながら経過観察する
  5. 数か月後鼻腔内の粘膜が完全に回復したら治療完了

完治するまでは時間が掛かるため、通院して経過観察と適切な処置を受けてください。

4-2.術後の治療について

内視鏡下副鼻腔手術は、鼻の手術の中でも術後の回復が早いことが特徴です。ただし、手術直後から数日間は軽い痛みを感じることもあるため、痛み止めの薬が出ることもあります。いずれにしても、完全に回復するまでは通院して血の塊を吸引するなどの処置を受けてください。また、術後の治療をきちんと行うことが治療終了に向けて必要なことです。

4-3.治療終了までの日数や費用について

内視鏡下副鼻腔手術自体は長くても2時間程度で完了です。しかし、治療終了までは数か月程度掛かることもあります。手術で切除した鼻腔の粘膜が正常に再生するまでは、治療に通い続けてください。手術後の治療費用に関しては、通院日数に比例します。

4-4.内視鏡下副鼻腔手術の術後で気を付けたいことや注意点

内視鏡下副鼻腔手術で、後遺症をもたらす場合があります。代表的なものとしては、視覚障害・髄液漏などです。術後に気になる症状が出た場合は、速やかに医師に相談してください。なお、内視鏡下副鼻腔手術を受けた後は、風邪(かぜ)などの感染症に掛かりやすくなるので注意しましょう。また、鼻を強くかまないように気を付けてください。

5.内視鏡下副鼻腔手術の病院について

内視鏡下副鼻腔手術の病院について解説します。病院の選び方や注意点など、しっかり学んでください。

5-1.内視鏡下副鼻腔手術はどこでできるか

内視鏡副鼻腔手術は、耳鼻科にて受けることが可能です。ただし、すべての耳鼻科で取り扱っているわけではありませんから確認しておきましょう。なお、内視鏡下副鼻腔手術の取り扱いがあっても、対応できる医師が限られていることもあります。手術希望日などがあって、確実に手術を受けたいときは早めに相談して調整してください。

5-2.病院の選び方のポイントを解説

内視鏡下副鼻腔手術は、高度な技術が必要となるため信頼できる病院を選ぶことが大切です。

  • 内視鏡下副鼻腔手術の実績・症例が豊富にあること
  • 内視鏡下副鼻腔手術の技術が優れていること
  • 内視鏡下副鼻腔手術以外にもさまざまな手術を行っていること
  • 新しい治療技術や設備の導入に熱心なこと
  • 手術内容の説明がわかりやすく丁寧なこと
  • 手術費用が明確であること
  • 医師や看護師を含めて対応が良いこと
  • 患者の評判が良いこと
  • 院内が清潔で整頓してあること

当院も、内視鏡下副鼻腔手術に力を入れています。お気軽にご相談ください。

川村耳鼻咽喉科クリニック

5-3.内視鏡下副鼻腔手術の病院に関するそのほかのこと

内視鏡下副鼻腔手術は、入院を伴うことも多くなります。入院する場合は、設備や周辺環境が整った病院であることもチェックしておきましょう。また、混んでいる場合は、希望の時期に手術ができないこともあります。

5-4.内視鏡下副鼻腔手術の病院に関する注意点

内視鏡下副鼻鏡手術の病院を選ぶときには、患者の評価や評判を参考にすることも忘れないでください。信頼できる病院であれば、総じて患者からの評価も高くなります。特に、手術を受けるとなると技術力が重要です。また、術後の対応などがしっかりしていることも、安心して手術を受けることができる条件だと考えてください。

6.副鼻腔炎の内視鏡下副鼻腔手術についてよくある質問

では、副鼻腔炎の内視鏡下副鼻腔手術についてよくある質問にお答えしましょう。ほかの皆さんが疑問に思う内容は、とても参考になりますよ。

6-1.内視鏡下副鼻腔手術の後はいつからプールに入ることが可能ですか?

プールに関しては、最低でも術後2週間は避けてください。できれば、1か月以上は入らないことをおすすめします。プールに行くことで、水が鼻の内部に入ると強い刺激となることや、雑菌の侵入が心配だからです。いつからプールに入っていいかについては、主治医に相談してください。

6-2.内視鏡下副鼻腔手術を受けた2週間後に旅行しても問題ありませんか?

2週間後は、すでに痛みや腫(は)れも軽減している時期と予想します。ただし、術後の経過は個人差も大きいため、状況に応じて旅行の可否を判断してください。なお、長期間の旅行は体に想像以上の負担を掛けます。術後は風邪(かぜ)に掛かりやすくなってることもあるので体調管理に気を付けましょう。

6-3.内視鏡下副鼻腔手術で全身麻酔を行うリスクは?

局所麻酔に比べて、全身麻酔のリスクは高くなることはほとんどありません。現代では麻酔薬も進歩しており、覚醒時に強い吐き気や頭痛を伴うこともほぼなく安全性は極めて高いと考えます。ただし副鼻腔炎手術の麻酔に慣れた麻酔医が望ましいでしょう。

6-4.副鼻腔炎が再発したときはどうすればいいですか?

内視鏡下副鼻腔手術を受けても、将来、副鼻腔炎が再発する可能性があります。高度な技術による手術でも、再発をゼロにすることはできないのです。再発したときは、再度手術を受けるかどうか医師に相談してください。再手術か、投薬治療にするかは、医師の判断によります。

特に好酸球性副鼻腔炎は体質的な疾患で、中等度以上の場合は難病にも指定されており、再発しやすいことが知られています。ただし手術以外の投薬治療では限界があり、手術+術後の局所治療や投薬治療が必要でしょう。

6-5.内視鏡下副鼻腔手術後はいつからお酒やたばこを飲んでいいですか?

お酒やたばこは、術後最低でも2週間は厳禁です。お酒は血流を促進するため、術後の痛みを増しやすくします。また、喫煙は反対に血流を阻害するために傷の治りが悪くなるからです。たばこやお酒を飲むのは、医師の許可が出てからにしてください。

まとめ

内視鏡下副鼻腔手術は、副鼻腔炎の治療法として効果的な方法です。副鼻腔炎のつらさは、本人しかわからないものがあります。いつも鼻がスッキリしないことで悩んでいる人は、内視鏡下副鼻腔手術を検討してみてください。手術を受けることによって、鼻だけでなく頭もスッキリする可能性があります。そのためにも、記事の内容を繰り返し読んで参考にしてください。なお、実際に手術を受けるときには、信頼できる耳鼻科を探すことも大切です。