大人になっても朝起きれない原因は?病気の可能性もある?

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
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目覚まし時計

「朝起きれない」というと子どもの悩みのようですが、大人でも同じ悩みを抱えている人は少なくありません。社会人になれば、遅刻は信用を失う行為です。

そこで、今回は朝起きられない原因と対処法をご紹介しましょう。実は、生活習慣や病気で朝起きられなくなっているという方も少なくないのです。また、睡眠の質が悪くなる病気もあります。ケースによっては病院で治療を受けた方がよいということもあるでしょう。朝起きられなくてつらいという方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

  1. 朝起きられない原因は?
  2. すっきり起きられるようにするには?
  3. 睡眠時無呼吸症候群はどこで治療できる?
  4. おわりに

1.朝起きられない原因は?

まずはじめに、朝起きられなくなりやすい原因の一例をご紹介します。「朝に弱いのは体質」と思っている人も、実は生活習慣や病気が原因だったという例もあるのです。

1-1.睡眠不足

人の睡眠時間は、平均して6時間~8時間といわれています。しかし、今は夜も日中と変わりなく活動できるでしょう。ですから、つい夜更かしをしてしまう方もたくさんいます。

また、年をとっていくほど寝不足がつらくなるでしょう。ですから、若いうちから夜更かしの習慣がついていると、中年になってから朝起きられなくなりがちです。若い方でも睡眠不足が長期間続くと朝がつらくなります。

1-2.低血圧

低血圧というと女性がなるものというイメージがありますが、条件しだいでは男性も低血圧になる場合もあります。低血圧になると、目覚めがすっきりとしないことが多くなかなか布団の中から出られない、ということも少なくありません。

また、栄養状態が悪く貧血になると低血圧になりやすいでしょう。さらに、持病があり薬を飲んでいる場合は、薬の影響で低血圧になることもあります。

1-3.生活習慣の乱れ

眠る時間が毎日極端に違うと、朝すっきりと目覚められません。夜勤と日勤が交互にくりかえれるような職場に勤めていると、入眠と覚醒がすっきりとしない日が増えがちです。

また、休みの前日や休日に昼夜逆転に違い生活をおくっていると、平日の目覚めがすっきりしない、ということもあるでしょう。さらに、ひんぱんに海外へ行く方は、時差ボケから目覚めがすっきりしないというケースもあります。

1-4.睡眠の質が悪い

人間は、1度の眠りで深い睡眠と浅い睡眠をくりかえします。眠りについた直後は深い睡眠になり、目覚めの時間が近づくにつれて睡眠が浅くなるのです。睡眠の質が悪くなると深い睡眠からいきなり覚醒したり、浅い睡眠のまま朝を迎えたりします。特に、深い睡眠に入れないと「たっぷり寝たはずなのに眠い」という状態になりやすいでしょう。

1-5.病気

肝臓が悪くなると、常に眠気やだるさが取れない状態になります。ですから、急に目覚めが悪くなった場合は、肝臓の疾患を疑いましょう。

また、うつ病など精神的な病気になっても目覚めが悪くなります。さらに、「睡眠時無呼吸症候群」という病気になると、睡眠中に呼吸が止まってしまうのです。そうなると、苦しくなって目がさめます。ですから、ぐっすり眠ることができず目覚めが悪いだけでなく、日中耐えがたい眠気に襲われることもあるでしょう。

2.すっきり起きられるようにするには?

では、朝すっきりと目がさめるようにするにはどうしたらよいのでしょうか? この項では、改善方法の一例をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

2-1.眠る前の習慣を見直す

眠る直前までスマートホンやパソコン、テレビを見ているという方は多いでしょう。しかし、テレビやスマートホンから出る「ブルーライト」は脳を活性化する効果があるのです。つまり、布団の中でスマートホンを見てから眠ると、睡眠の質が悪くなりやすいでしょう。

寝る直前におなかいっぱい食事をしたりお酒を多量に飲んだりしてでもいけません。コーヒーや紅茶など、カフェインが多いものも控えましょう。特に体調は異常ないのに朝すっきり起きられないという方は、寝る前の習慣が悪いことが多いのです。

また、朝は必ず一定の時間に起きましょう。休日も、目覚ましなどをかけて決まった時間に起きるように心がけてください。専業主婦の方や高齢者の方は昼寝の習慣があるという方もいるでしょう。しかし、長時間の昼寝は夜間の睡眠の質を悪くします。ですから、昼寝は30分以内にしましょう。

2-2.低血圧の改善を心がける

低血圧は、努力しだいで改善できるものもあります。特に、貧血から低血圧になった場合や、下半身の筋肉不足で低血圧になった場合は、筋肉トレーニングや食生活で改善ができるでしょう。貧血の場合はひどくなると食事だけでは改善できないので、鉄材を飲む必要が出てきます。妊娠や出産を機に貧血になり、それから低血圧になったという方もいるでしょう。

また、ひとり暮らしをするようになってから食生活が乱れて貧血から低血圧へといったケースもあります。ですから、ひとり暮らしをしてから急に朝が起きられなくなったという場合は、一度血液検査をしてもらいましょう。会社の健康診断で貧血を指摘されるケースもあります。

2-3.病院を受診して治療を受ける

睡眠時無呼吸症候群や肝臓の疾患、さらにうつ病などは病院を受診しなければ治りにくいでしょう。病気による睡眠の質の悪化の場合は、「寝ても寝ても眠い」「しっかり眠っているはずなのに疲れが取れない」といった特徴があります。頭痛やだるさといった別の症状が出る方もいるでしょう。

特に、睡眠時無呼吸症候群の場合は日中に耐えがたい眠気に襲われることもあります。
ですから、きちんとした治療を受けましょう。たとえ自覚症状がなくても、寝ても寝ても眠いというのは体がSOSを出している証拠です。

3.睡眠時無呼吸症候群はどこで治療できる?

睡眠時無呼吸症候群は、耳鼻咽喉科で治療をします。ですから、まずは耳鼻咽喉科を受診してください。睡眠時無呼吸症候群は太っている人が発症するというイメージがありますが、あごの形や大きさによっては痩せている人でも発症します。睡眠時無呼吸症候群はひどくなるまで自覚症状がほとんどありません。ひどいいびきをかくという特徴がありますが、家族がいなければ自覚しにくいでしょう。

また、夜中にひんぱんに目がさめるという方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。一度耳鼻咽喉科を受診してみてください。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回は朝すっきりと目覚められない理由やその対処法についてご紹介しました。スマートホンの普及により、ベッドの中でも気軽にゲームやネットが楽しめるようになってから、目覚めが悪くなる人が増えているそうです。

病気の場合は放っておけばおくほど、治療が難しくなります。夜更かしをしたなどの心当たりがない場合は、まず病気を疑ってください。睡眠時無呼吸症候群は、完治させることがなかなか難しい病気です。しかし、治療法はあります。睡眠時無呼吸症候群になると、大切な場面でも眠りこんでしまうことがあるため、事故の原因にもなりやすいでしょう。

また、仕事中にも居眠りをしてしまうので、信用を失ってしまうこともあります。ですから、きちんと診察を受けて治療をしましょう。そうすれば、朝の目覚めもすっきりとしますし、あがらいがたい眠気に襲われることもありません。

いびき・睡眠時無呼吸症候群の日帰り手術