喉頭炎の原因や症状とは?紛らわしい病気もあるって本当?

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2月になり、寒さも一層厳しくなってきました。かぜなどの感染症も流行しています。さて、かぜの症状のひとつに喉の痛みがありますが、それが特に強く出る場合は「喉頭炎」の疑いもあるのです。

そこで、今回は喉頭炎の症状や原因をご紹介します。また、よく似た場所の病気として咽頭炎があるのです。今回はこのふたつの病気の違いについてもご紹介しましょう。さらに、喉頭炎を予防する方法もご紹介します。

かぜをひいたり大声を出したりすると喉が痛くなることが多いという方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

  1. 喉頭炎とはどんな病気?
  2. 喉頭炎の症状とほかの病気との違いとは?
  3. 喉頭炎の原因とは?
  4. 喉頭炎の治療方法とは?
  5. 喉頭炎を防ぐ方法とは?
  6. おわりに

1.喉頭炎とはどんな病気?

喉頭炎とは、気道の中にある喉頭という器官が炎症を起こす病気です。喉の奥にあるので、口の中からは見えません。ちょうど喉ぼとけのある場所が喉頭の位置になります。喉頭は、声を出す声帯とものを飲みこむ嚥下(えんげ)機能を備えた器官です。ここが炎症を起こすと、声がかれたり喉が痛んだり、さらにものが飲みこみにくくなります。

喉頭炎がさらに悪化すると急性喉頭蓋炎や急性声門下喉頭炎(仮性クループ)などになり呼吸困難を起こす場合もあります。

2.喉頭炎の症状とほかの病気との違いとは?

この項では、喉頭炎の症状と咽頭炎などのほかの病気との違いをご紹介します。口の奥から喉にかけて痛みを感じる病気は多いので、自己判断しないように気をつけましょう。

2-1.喉頭炎の症状とは?

喉頭炎の症状は、前述したように声がれや喉の痛み、さらにものが飲みこみにくいといったものです。また、からせきなどが出ることもあるでしょう。さらに、喉頭炎は単独で発症することもありますが、副鼻腔炎(ふくびくうえん)や咽頭炎などと同時に発生することもあります。特に、かぜから喉頭炎を発症する場合は複数の炎症が同時に起こることも珍しくありません。
その場合は喉全体が痛んだり鼻水や熱が出たりします。

2-2.ほかの病気との違いとは?

喉頭炎とよく似た名前の病気に咽頭炎があります。この咽頭とは口の奥であり、喉の始まりのこと。ですから、口を大きく開けば炎症が見えるのです。また、咽頭の中でも「扁桃(へんとう)」という部分がはれると「扁桃(へんとう)炎」という別の名前の病気になります。咽頭炎も喉がはれて痛み、ものが飲みこみにくくなるという症状が現れるのです。

ただし、喉頭炎とは違い声がれは起こりません。しかし、素人では区別がつかないことが多いので、喉の痛みがひどい場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

3.喉頭炎の原因とは?

喉頭炎には急性と慢性の2種類があります。この項では、それぞれの原因についてご紹介しましょう。

3-1.急性喉頭炎の原因とは?

急性喉頭炎は、主にウィルスや細菌の感染で発症します。一例をあげるとインフルエンザウィルスや肺炎球菌、ブドウ球菌などです。これらのウィルスや細菌は、低温で乾燥した状態を好みます。ですから、冬により活発になるのです。

また、副鼻腔炎(ふくびくうえん)を発症すると、鼻がつまって口呼吸になります。すると外気がダイレクトに喉の奥に入ってきますので、より発症しやすくなるでしょう。抵抗力の弱い子どもや高齢者が発症しやすいです。また、大声を長時間張り上げたりすると発症することもあります。この場合は、喉がひりひりして声がれが起こるのです。

3-2.慢性喉頭炎の原因とは?

急性喉頭炎を何度もくり返すと、慢性喉頭炎と診断されます。その原因は過度の飲酒、喫煙、大声の出しすぎ、大気汚染などがあるのです。つまり、喉を酷使したりいため続けたりすると発症しやすいでしょう。慢性喉頭炎になると声がかれていることが当たり前になり、常にイガイガとした不快感を覚えたりします。

4.喉頭炎の治療方法とは?

喉頭炎の治療は、自然治癒と投薬による治療が一般的です。大声の出しすぎや細菌感染による炎症の場合は、しばらく安静にしていると自然に治ります。しかし、喉の痛みが長く続く場合は、抗生物質や消炎鎮痛剤が処方されるでしょう。喉の痛みが1週間以上治まらない場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。

また、喉頭炎かと思いこんでいたら違う病気だったということもあります。ですから、喉が痛い場合は勝手に喉頭炎だと判断して、市販の薬などを使わないようにしましょう。

最も怖いのは急性喉頭蓋炎などの急速に呼吸困難が進行して、最悪気管切開が必要になる病気に移行する場合です。唾を飲み込むのも痛い、息が苦しい感じなどの症状があれば早めに耳鼻科を受診してください。

慢性喉頭炎の場合は、治療をしながら生活習慣を変えるように指導されます。飲酒や喫煙を控え、大声を出さないように勧められるでしょう。喉を酷使すればそれだけ痛みやすくなります。喉の不快感を消したいならば、医師の指示にはきちんと従ってください。

5.喉頭炎を防ぐ方法とは?

では最後に、喉頭炎を予防する方法をご紹介します。これから3月まではかぜをひきやすい時期です。ぜひ参考にしてください。

5-1.外から帰ったら、うがいをする

喉頭炎の原因となるウィルスは、大気中にたくさん飛んでいます。ですから、どうしても外出すれば喉の奥へ入っていくでしょう。そのため、帰ったらうがいをしてください。特に、薄く入れた緑茶でうがいをすると効果的です。出がらしのお茶などがある方はぜひ実践してみましょう。
また、うがい薬を使ってもよいですね。

5-2.空気の悪い場所で歌わない

現代で最も大声を出しやすい場所といえば、カラオケです。飲み会の2次会などで行くことも多いでしょう。カラオケボックスは狭く密閉された空間です。ですから、どうしても空気が悪くなりがち。

さらに、喫煙者がいた場合は空気の汚れがそれだけひどくなります。タバコの煙が充満した部屋で、大声を出して歌い続ければ喉頭炎になる可能性は高くなります。ですから、部屋を禁煙にするか喉に力を入れて歌いすぎないように注意してください。また、適度に水分を補給し続けるのも効果があります。

5-3.飲酒喫煙を控える

飲酒や喫煙も喉にダメージを与えます。ですから、喉が痛くなるまで行わないように気をつけてください。また、ストレスがたまると飲酒喫煙量が増える、という方はほかのストレス発散方法を考えましょう。飲酒や喫煙をしすぎると癌を発症するリスクもアップします。

お酒は人生を楽しくしてくれる嗜好品です。しかし、飲みすぎは健康に悪影響を与えるでしょう。楽しく、ほどほどにするのが一番です。朝起きたときに、喉がイガイガしたり声がかすれたりするような場合は、飲酒や喫煙のしすぎが考えられるでしょう。ぜひ、飲酒喫煙の量を見直してみてください。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回は喉頭炎の原因と症状、さらに治療法などをご紹介しました。急性喉頭炎の場合は、かぜから発症することが多いでしょう。この場合は、安静にしておけばよくなることが大半です。しかし、無理をすると喉の痛みが長引くこともあります。ですから、かかりつけの耳鼻咽喉科を作っておいて喉が痛かったらすぐに受診できる環境を整えておきましょう。

また、無理に喉から声を絞りだそうとすると、喉頭炎になりやすくなります。大声を出すときはおなかに力を入れて腹から声を出す感じで行ってください。また、おなかを上下させる腹式呼吸をすると、おなかから声が出やすくなるでしょう。

喫煙者と同じ空間に長時間いた場合も、喉頭炎になりやすくなります。ですから、フロアーを禁煙にして、喫煙ルームを別に設けるなど対処をすれば、喉の痛みに悩まされる方も減るでしょう。たかが喉の痛み、と思わずに続くようでしたら、耳鼻咽喉科を受診してください。

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川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
川村繁樹

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