治療を受ける前に鼻レーザー治療の効果や副作用について知ろう!

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毎日鼻づまりで苦しい、アレルギー性鼻炎で花粉症がつらい…など悩んでいる人は多いでしょう。アレルギー性鼻炎を治すための手術はさまざまな方法があります。費用や痛みなど心配になる内容は多いですが、きちんと把握しておけば心配ありません。

そこで、治療の1つである「鼻粘膜焼灼術(ラジオ波凝固術)」について詳しく説明します。ラジオ波凝固術の特徴や治療の効果、副作用などさまざまな面をチェックしていきましょう。

  1. ラジオ波凝固術とは
  2. ラジオ波凝固術の効果
  3. ラジオ波凝固術の副作用
  4. まとめ

1.ラジオ波凝固術とは

アレルギー性鼻炎での治療にアレルギーをおこしている下鼻甲介粘膜を焼く「鼻粘膜焼灼(しょうしゃく)術」があります。粘膜を焼く(焼灼する)方法にはいろいろありますが、そのうちラジオ波という高周波を用いるのが「ラジオ派凝固術」です。

ラジオ波凝固術とは何なのか、特徴や内容について詳しく説明しましょう。手術を考えている人や花粉症を治したい人はぜひチェックしてください。

1‐1.鼻の粘膜を高周波で焼く方法

ラジオ波凝固術とは鼻の粘膜を波長の種類からラジオ波に属する高周波で焼く方法です。粘膜にレーザー光を当てることで粘膜のはれやむくみを取りのぞくことができるのです。花粉症やハウスダストによるアレルギー性鼻炎は、粘膜が過敏でぶよぶよに腫れています。過敏になっている粘膜を通常に戻すことが第1になるでしょう。

粘膜を焼くというと、すごく熱そうとか痛そうと思うでしょう。でも麻酔をすれば痛みも熱さも感じることはほとんどありません。10歳程度の小児でも鼻の中を触らせくれる年齢であれば十分可能です。

まず、手術の前に麻酔のお薬を粘膜表面に塗り、同じように麻酔のお薬をしみ込ませたガーゼを鼻の中に15分ほど入れます。その後で麻酔の注射を鼻の中に打ちますが、先ほどのガーゼ麻酔で痛みはほとんど感じないでしょう。日帰りででき、手術時間も10分ほどで終わりますし、術後に鼻の中に詰め物をする必要もありません。激しい運動は避けた方がいいですが、日常生活にもほとんど制限はありません。

1‐2.レーザー手術などとの違いは?

「鼻粘膜焼灼(しょうしゃく)術」で今まで最も一般的に使われてきたのは炭酸ガスレーザーです。医療に使われるレーザーには他にもヤグレーザーやKTPレーザー等がありますが炭酸ガスレーザーは水に吸収されやすく、色に左右されない特徴を持っているので粘膜表面を出血少なく焼灼するに適しています。

炭酸ガスレーザー手術は開発された当初は1週間に一度、5週連続で照射しており、その場合はアレルギー性鼻炎に対して75%程度の効果はあります。ただし、1回の焼灼では効果が不充なことがあります。

以前に「アレルギー性鼻炎に対するlaser surgeryの問題点 」というシンポジウムで検討した結果では1回照射の有効率は40%前後でした。かといって何回も照射すると患者さんの肉体的、時間的、時には経済的な負担も増えます。

そのため、近年はラジオ波凝固装置やアルゴンガスを用いて粘膜を焼灼する方法もあります。ラジオ波という高周波の特徴は炭酸ガスレーザーより深度が深いために一度で十分効果がでることと、止血能力が高いことです。したがって一度の手術で効果が期待できます。

1‐3.花粉症など慢性的な鼻炎の治療に有効

ラジオ波凝固術は、主に花粉症やハウスダストアレルギーなど慢性的な鼻炎に有効だと言われています。1度くしゃみが出ると止まらない症状や鼻汁などの花粉症やハウスダストアレルギーではラジオ波凝固術を受ける人が多いです。従来の治療法としては内服薬を使用していました。

しかし、患者の中には薬が飲めない人、鼻粘膜のはれ方が重度でむくみが戻らないケースは内服薬の効果が出ません。そこで、登場したのが鼻粘膜焼灼術です。

アレルギーをおこしている鼻の粘膜は過敏になってぶよぶよに腫れています。この粘膜を焼くと、粘膜は3〜4週間で抗原が侵入しにくく、腫れにくい粘膜に生え替わります。また、粘膜下のアレルギーに関係する細胞も減少するためアレルギーの症状が軽くなると考えられています。

その目的で最初に登場したのが炭酸ガスレーザーでした。痛みがなく、日帰りでも行え、効果も7~8割と高いので注目された治療法ですが、先ほど述べたように、何回か焼灼しないと効果に欠けるために他の機器に変わりつつあります。

1‐4.出血がほとんどない治療法

アレルギー性鼻炎を治すためでもできるだけ自分の体にメスをいれたくないものです。メスをいれると傷がついてしまい、同時に痛みもともなうでしょう。ラジオ波凝固術の特徴は、痛みが少なく“出血がほとんどない”点にあります。

ラジオ波(高周波)を粘膜に当てることで粘膜自体が収縮するでしょう。多少変なにおいやチクチクと痛みを感じますが、ひどくはありません。そして、何よりもメスをいれないのでほとんど出血がないのです。手術の際に止血処置はするものですが、ラジオ波凝固術では必要ありません。ラジオ波凝固術の大きな特徴になるのではないでしょうか。

2.ラジオ波凝固術の効果

2‐1.1回の治療でおよそ75%の人に効果がある

内服薬での治療は、できるだけ毎日飲み続けなければなりません。すぐに効果が現れるとは限らないでしょう。一方、ラジオ波凝固術は1回の治療でおよそ75%の人に効果があると言われています。ほとんどの患者のアレルギー性鼻炎がやわらいでいるのは間違いありません。

鼻水やくしゃみも押さえる効果はありますが、鼻づまりと比べるとやや効果は劣るといわれています。これは粘膜を焼灼する方法全般に共通です。粘膜を焼灼しても鼻水やくしゃみが治まらない場合は後鼻神経切断術という方法を追加する場合もあります。この手術は実施できる病院が限られているので、相談してみてください。

2‐2.症状や鼻の状態によって異なる

「ラジオ波凝固術」は一連の治療でおよそ75%の人に効果があります。けれども、人それぞれ鼻の粘膜や症状、アレルギー性鼻炎の状態が異なるものです。必ずしも自分に効果があるとは限らないので注意してください。

ラジオ波凝固術は症状を軽くしてくれますが、アレルギー体質が治るわけではありません。内服薬でも同じです。場合によっては薬と併用しながら治療を受ける可能性もあります。レーザー光によって粘膜の反応は体質で異なるのです。

効率的なレーザー治療を受けるためにも、事前に医師としっかり話し合う必要があります。自分の症状をきちんと把握して、最も効果的なレーザー治療を受けていきましょう。ラジオ波凝固術を受ける際は、病院・クリニック選びも大切なポイントになります。

実績のある信頼できるところで治療してください。しっかりカウンセリングをしてくれるかどうか見極めましょう。

2-3.いつまで効果が続くか

ラジオ派にしてもレーザー手術にしてもいつまでも効果が続くわけではありません。レーザー手術の場合は約1年、ラジオ派でも約2~3年程度で粘膜は徐々に元に状態に戻ってくるといわれています。人によっては半年程度しか効果が続かないこともありますし、逆に5年以上もつ場合もあります。もし、効果が薄れてきたと感じたらもう一度行うことも可能です。繰り返しおこなうことができるのも、この手術の特徴です。

3.ラジオ波凝固術の副作用

3‐1.副作用はほとんどない安全性の高い治療

治療を受ける際、気になるのが“副作用”です。ラジオ波凝固術の副作用はほとんどありません。専門の機器を利用して高周波を粘膜に当てていきます。よって、内服薬などにある副作用がないのです。

また、局部・部分的の治療になるため安全性が最も高い治療と言えるでしょう。副作用が心配になっている人にとっては安心できる治療です。ただし、人によって粘膜の状態や症状が異なるため、痛みを感じることもあります。

また、妊娠中や授乳中の人は基本的に手術はできませんが、ラジオ波凝固術なら受けることができる場合もあります。もし、副作用について心配になっている人はラジオ波凝固術を受ける前にしっかり医師に尋ねてください。治療内容について詳しく説明してくれるでしょう。

3‐2.ラジオ波凝固術にかかる費用

ラジオ波凝固術にかかる費用は、もちろん保険適応ですし、もともとが手術としては非常に安い方の部類ですので、左右両方やっても、窓口でお支払い頂くのは、5~6千円です。

病院によっては凍結手術を同時に行うところもあるでしょうが、その場合でも1万円以下でしょう。

炭酸ガスレーザー手術の場合は特別に費用が定められているのでもう少し高額になりますが、それでも両側で3割負担の場合、9千円程度です。

4.まとめ

鼻レーザー治療の内容や治療の効果、副作用と費用について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。くしゃみや鼻づまりがひどくなると生活に支障が出てしまいます。症状が悪化しないうちに適切な方法で治していかなければなりません。つい後まわしにしてしまいがちですが、1度耳鼻咽喉科クリニックや病院で診てもらったほうがいいでしょう。手術に抵抗がある人でも、ラジオ波凝固術なら気軽に受けることができます。副作用や痛みがほとんどなく、鼻粘膜にアプローチができるのです。ラジオ波凝固術の実績があるクリニックや病院を選び、まずはカウンセリングを受けてくださいね。自分の症状や原因をしっかり明確にしてから治療を始めたほうが安心できます。

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川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
川村繁樹

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