鼻の奥に違和感や異物感を覚える原因は? 考えられる病気や改善方法を紹介

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鼻の奥にツンとする痛みを感じたたり、イガイガとした異物感を覚えたりする。喉の奥が気持ち悪く、何度咳をしても異物感がぬぐえない。こんな悩みがある方はいませんか? 鼻がつまったり痛くなったりする症状が現れる病気は意外と多く、中には早めに治療を開始しないと慢性化するものもあります。

そこで、今回は鼻の奥に違和感や異物感を覚える原因をご紹介しましょう。

  1. 鼻の違和感や異物感の症状や原因とは?
  2. 鼻の違和感セルフチェック
  3. 鼻に違和感を覚えた場合の治療法
  4. 鼻の違和感をセルフケアする方法
  5. 鼻の違和感に悩む方のよくある質問

異物感や違和感の正体が分かれば、対策も立てられます。鼻の奥に覚える異物感や違和感が気になっている方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。


1.鼻の違和感や異物感の症状や原因とは?

はじめに、鼻に違和感や異物感を覚える原因やその症状についてご紹介します。何が違和感や異物感を引き起こしているのでしょうか?

1-1.違和感の種類とは?

鼻の奥に覚える違和感にはいくつかの種類があります。鼻と喉は繋がっているので、何かの拍子に食べ物のかけらなどが鼻の奥の方へ入ってしまうことも珍しくありません。そのような場合は、何か硬いものが引っかかったような感触を得ます。実際に異物が引っかかっているときは、異物が取れれば違和感は消えるでしょう。しかし、

  • 鼻の奥がツンとする感じが消えない
  • 鼻の奥に何かがつまった感じがあり、鼻をかんでも取れない
  • 鼻の奥から喉にかけて、べったりと何かがはりついている感じがする
  • 鼻の奥がいたがゆかったりイガイガしたりする

このような症状が出ている場合は要注意です。病気の可能性があります。

1-2.鼻に違和感を覚える原因

鼻の奥に違和感を覚える原因には治療が必要なものと、しばらく様子を見ていても大丈夫なものがあります。治療が必要のないものは、乾燥・低温・鼻に水が入ったなどが原因です。特に、極端に乾燥した場所に行ったり暖かい部屋から急に寒い戸外へ出たりすると、鼻の奥がツンとしたりくしゃみがとまらなくなったりします。これらは、鼻を保湿したり暖かい空気を吸ったりすれば元にもどるのです。
一方病気が原因の場合は適切な治療が必要になります。

1-3.鼻の違和感が症状として現れる病気

鼻の違和感が症状として現れる病気には、

  • 上咽頭炎(鼻咽腔炎)
  • 後鼻漏
  • 副鼻腔炎
  • 鼻茸(鼻ポリープ)

などがあります。このうち後鼻漏は上咽頭炎と副鼻腔炎を発症すると併発しやすく、鼻茸は副鼻腔炎が重症化すると起こりやすいのです。

1-4.副鼻腔炎とはどのような病気?

副鼻腔炎とは、鼻と目の間にある副鼻腔という空洞が炎症を起こす病気です。原因はウィルスや細菌・好酸球と呼ばれる白血球の一種で、風邪から移行するケースもあります。ウィルスや細菌が原因で起こる副鼻腔炎は性別や年齢を問わずに発症し、好酸球が原因の副鼻腔炎は、成人男性が発症しやすい病気です。
副鼻腔炎を発症すると、黄色くねばついた鼻水が大量に出て、頑固な鼻づまりが起こります。重症化すると鼻茸という良性のポリープが鼻の中にできてしまい、これが鼻の違和感の原因になることもあるのです。
また、黄色くねばねばとした鼻水が喉の奥に落ちこむと、強い不快感を覚える後鼻漏という症状が出ます。

1-5.上咽頭炎とはどのような病気?

上咽頭炎は、鼻咽腔炎とも呼ばれる病気で、鼻の奥にある上咽頭が炎症を起こす病気です。鼻の奥は喉と繋がっており上咽頭は鼻と喉の境目にあたります。ここが細菌やウィルスに感染したり花粉などのアレルゲンに刺激を受けたりすると、上咽頭炎が発症するのです。
幼児の場合は、ここにアデノイド(咽頭扁桃)と呼ばれる組織があり、これが炎症を起こすことで上咽頭炎になることもあります。アデノイドが腫れると、急性中耳炎なども起こりやすいので、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
上咽頭炎になると鼻の奥の違和感の他に

  • 耳の違和感
  • 喉の痛み
  • 吐き気
  • 発熱・頭痛

などの症状が現れることがあります。人によっては鼻の違和感よりも吐き気や頭痛が強く出る方もおり、原因が分からずに苦しむケースもあるのです。

1-6.上咽頭炎を放置しておくとどうなるのか?

上咽頭炎は耳鼻咽喉科でないと発見がされにくい病気です。上咽頭炎を放置しておくと慢性化しやすくなり、長引く頭痛や発熱に苦しむことになります。また、上咽頭は耳に近いため、急性中耳炎を発症するケースも珍しくありません。急性中耳炎は子どもに多い病気ですが、上咽頭炎を発症すると大人もかかりやすくなります。急性中耳炎を放置しておくと聴力が低下する可能性もあるのです。

なお、副鼻腔炎も放置していると鼻水に含まれる細菌やウィルスが上咽頭炎を引き起こす可能性もあります。

2.鼻の違和感セルフチェック

  • どろどろとした黄色い鼻水が出る
  • 喉の奥に痰が絡んだような症状が出る
  • 鼻の違和感の他、発熱や頭痛といった症状が出る
  • 鼻を何度かんでも鼻づまりが解消しない
  • 耳が痛かったり聞こえにくかったりする

このような症状が出ている場合は、至急耳鼻咽喉科を受診しましょう。

3.鼻に違和感を覚えた場合の治療法

では、病気の疑いがある場合はどのような治療法があるのでしょうか?この項では、受診する科や治療法をご紹介します。

3-1.鼻に違和感を覚えたら受診する科

鼻に違和感を覚えたら、耳鼻咽喉科を受診しましょう。子どもでも赤ちゃんでも耳鼻咽喉科です。子どもや赤ちゃんの場合は、鼻の奥に違和感を覚えても言葉で伝えることが難しいでしょう。ですから、風邪をひいたら耳鼻咽喉科を受診してください。そうすれば、上咽頭炎や副鼻腔炎を発症していた場合、すぐに診断がつきます。

3-2.病気の診断方法

副鼻腔炎の場合は、レントゲン撮影をすれば副鼻腔が真っ白に映るのですぐに分かります。上咽頭炎の場合は、ファイバースコープで鼻の奥を診察すればすぐに分かるのです。
なお、鼻に異物がつまって取れないという場合もファイバースコープで検査をすれば、どこにどんなものがつまっているのか分かりますし治療も可能ですから、異物がつまってどうしても取れない場合も耳鼻咽喉科を受診しましょう。

3-3.病気の治療方法

3-3-1.副鼻腔炎の場合

ウィルスや細菌が原因の副鼻腔炎の場合は、投薬やネプライザーによる治療薬の吸引が主な治療法になります。発症して間もない副鼻腔炎の場合は、これで治るでしょう。

慢性化・重症化した副鼻腔炎の場合は、内視鏡で病巣を切り取ったりする手術をすすめられることがあります。手術は日帰りで行えることもありますし、症状によっては入院が必要な場合もあるのです。

3-3-2.上咽頭炎の治療方法

上咽頭炎の場合も投薬による治療が主になります。この他に、生理食塩水やイソジンなどの消毒薬を薄めたもので洗ったり、塩化亜鉛溶液をしみ込ませた綿棒などで病巣をこするBスポット療法という治療法をすすめられることもあるのです。Bスポット療法を行うと多少の痛みを伴いますが、症状が改善した例もあります。ただし、Bスポット療法を行っている病院は限られているので、受けたいという方は事前に耳鼻咽喉科に確認してください。

3-3-3.鼻茸の治療方法

鼻茸がまだ小さい場合は、投薬で症状が改善する場合もあります。しかし、大きくなってしまった鼻茸は、手術で切り取るしかありません。こちらも内視鏡を使って手術を行います。好酸球性副鼻腔炎を発症している場合は鼻茸が再発しやすいので、手術を受ける場合は医師とよく相談しましょう。

3-3-4.アレルギー性鼻炎の治療法

アレルギー性鼻炎は、アレルゲンが鼻粘膜と反応して発症します。この刺激が上咽頭炎を引き起こすことがあるのです。アレルギー性鼻炎の場合は、さらさらとした鼻水が大量に出ます。また、ある日突然発症することもありますので、水のような鼻水が大量に出始めて改善の様子がない場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。アレルギー検査をしてアレルゲンを突き止め、アレルゲンの除去と投薬を併せた治療を行います。

薬では十分に改善しない場合はレーザー手術などの鼻粘膜焼灼術を行うこともあります。

4.鼻の違和感をセルフケアする方法

この項では、鼻の違和感をセルフケアする方法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

4-1.乾燥や気温の変化が原因で違和感を覚える場合

部屋の空気が乾燥しすぎていると、鼻の奥に違和感を覚えることがあります。この場合は、部屋の湿度をチェックして加湿に努めましょう。部屋の温度が40%~60%くらいになるようにしておけば、違和感を覚えにくくなるのです。乾燥した場所に行くときは、こまめに水分補給をしましょう。マスクをしても保湿と保温効果が期待できます。
寒い戸外へ出る場合は、深く呼吸をしないように気をつけましょう。

4-2.上咽頭炎や副鼻腔炎で鼻の奥や喉の奥が気持ち悪い場合

鼻の奥や喉の奥がねばねばした鼻水で気持ちが悪い場合は、鼻うがいがおすすめです。鼻うがいとは生理食塩水を鼻から入れて口から出す方法で、大量の鼻水や痰が取れてすっきりとします。ドラッグストアで専用の器具も売っていますし、耳鼻咽喉科で指導してもらえることもあるのです。
鼻うがいをすれば、鼻のかみすぎや鼻づまりによる口呼吸も防げます。特に、鼻づまりで口呼吸が習慣付いてしまうとドライマウスやいびきの原因になりますので、気をつけましょう。

4-3.サプリメントや健康食品でアレルギー反応を和らげる

花粉症は多くの方が悩んでいるアレルギーの一種で、鼻炎を発症するケースも珍しくありません。花粉症のような季節性のアレルギー症状は、特定の物質を長期間服用することにより、症状が和らぐ可能性があります。ドラッグストアや通販で花粉症の症状を緩和するサプリメントや健康食品が販売されていますので、試してみてもよいでしょう。ただし、あくまでも補助的に行ってください。自己判断で耳鼻咽喉科への通院をやめたりしてはいけません。

4-4.市販の薬は乱用しない

頑固な鼻づまりや喉の痛みを和らげる薬はドラッグストアに販売されていますが、副鼻腔炎や上咽頭炎は炎症を治さない限り鼻づまりや鼻の違和感が治ることはありません。対症療法的に市販薬を乱用すると、ドライノーズという症状が起こる場合もあります。特に、点鼻薬の乱用には注意してください。ドライノーズになるとその治療にも時間がかかります。

5.鼻の違和感に悩む方のよくある質問

Q.副鼻腔炎などの病気は自然治癒しないのでしょうか?
A.自然治癒しないとは言いきれませんが、その可能性は極めて低いので病院を受診してください。

Q.口呼吸になるとどのようなデメリットがあるのでしょうか?
A.口は本来呼吸をする器官ではないので、ドライマウスになったりいびきがひどくなったりします。また、常に口を開けているので表情筋がゆるみ、歯並びに影響をあたえることもあるのです。

Q.漢方薬は治療に効果的でしょうか?
A.花粉症の症状を和らげたり副鼻腔炎の再発を防止したりするために、漢方薬を利用している方もいます。しかし、漢方薬に即効性はありません。できる限り早く鼻づまりや頭痛を解消したいという場合は、病院で処方された薬を使用しましょう。

Q.市販の点鼻薬はなぜドライノーズになるのですか?
A.市販の点鼻薬には鼻の血管を収縮する成分が入っているものが多いので、乱用するとその刺激でドライノーズになります。ドライノーズになると、鼻の粘膜が乾燥して痛みや不快感・鼻血が出やすくなるなどの症状が出るのです。用法や容量を守って使用しましょう。

Q.副鼻腔炎などは完治までどのくらいかかりますか?
A.個人差はありますが、最低でも2~3週間はかかることが一般的です。医師から「もういいですよ」と告げられるまで通院してください。

6.おわりに

いかがでしたか? 今回は鼻に違和感や異物感を覚える原因やその対処法をご紹介しました。違和感や異物感を覚えることは決して珍しくはありませんが、だからといって放置しておいてはいけません。特に、鼻づまりと併発している場合は必ず耳鼻咽喉科を受診しましょう。そのうち治るだろうと思っていてはいけません。早めに治療を開始するほど予後も良くなります。

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川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
川村繁樹

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