【お悩み解決】嗅覚障害って何?嗅覚障害の治療や手術を徹底解説!

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今、嗅覚障害に悩んでいる人が多くなっています。嗅覚障害があると、臭(にお)いをかいでもまったく判断ができません。おいしそうな食べ物が目の前にあっても、食欲を掻(か)き立てることも無いのです。また、香水の良い香りを楽しむこともできないでしょう。今回は、嗅覚障害に悩む人のために、嗅覚障害について主な症状・原因・治療法・手術などあらゆる知識を解説します。

  1. 嗅覚障害とはどんなものか
  2. 嗅覚障害と副鼻腔(びくう)炎について学ぼう
  3. 末梢(まっしょう)神経が原因の嗅覚障害を学ぼう
  4. 中枢(ちゅうすう)神経による嗅覚障害を学ぼう
  5. そのほかの原因による嗅覚障害を学ぼう
  6. 嗅覚障害の影響について考えよう
  7. 嗅覚障害の治療法を解説
  8. 嗅覚障害の手術を詳しく学ぼう
  9. 嗅覚障害のケアや日常生活で気を付けたいことについて
  10. ​嗅覚障害にかんするよくある質問を参考にしよう

嗅覚障害に悩んでいる人や、嗅覚障害の疑いを持っている人は、ぜひ記事を読んでください。辛(つら)い症状の改善に、必ずつなげることができるでしょう。


1.嗅覚障害とはどんなものか

まずは、嗅覚障害とはどのようなものか、学ぶことにしましょう。主な症状や原因など、基本的な知識をご紹介します。

1-1.嗅覚障害の主な症状とは

嗅覚障害の主な症状は、ものの臭(にお)いが判別できなくなることです。たとえば、食べ物から発する臭(にお)いで食欲が増したり、腐敗した臭(にお)いを察知して食べてはいけないものだと判断できたりするでしょう。嗅覚は、私たちが安全で豊かな生活を送るためには必要な感覚なのです。また、嗅覚は味覚とも関連があるため、食べ物の味がよくわからなくなることも主な症状のひとつと言えるでしょう。

1-2.嗅覚障害の主な原因を知ろう

では、なぜ嗅覚障害になるのでしょうか。嗅覚障害の原因は、以下を参考にしてください。

  • 呼吸障害があるため
  • 嗅粘膜の障害があるため
  • 呼吸障害と嗅粘膜の障害が混合しているため
  • 脳の中枢(ちゅうすう)神経に障害があるため

嗅覚障害の原因については、自分ひとりでは判断できない場合が多いものです。嗅覚に異常を感じた場合は、できるだけ早く耳鼻科に相談してください。

1-3.嗅覚障害はどんな人がなりやすいか

さて、嗅覚障害はどんな人がなりやすいのかを考えます。まず、鼻炎など鼻の病気を持っている人は嗅覚障害になりやすいと言えるでしょう。臭(にお)いを感じるためには、鼻が正常に機能していることも条件です。鼻炎などで、いつも鼻水が出ていたり鼻の粘膜が荒れていたりする状態では、嗅覚が正常に働きにくくなってしまうでしょう。鼻炎などで鼻の状態に不安がある人は、嗅覚障害になりやすいので気を付けてください。

1-4.嗅覚障害の患者数は全国でどのくらいいる?

嗅覚障害の患者数は、日本全国で数十万人存在しています。また、嗅覚障害との判断が下りていない患者数を含めると、数百万人とも言えるでしょう。多くの人は、嗅覚障害について無頓着(むとんちゃく)であり、はっきりと自覚するころには症状が進んでいることも多いのです。

2.嗅覚障害と副鼻腔(びくう)炎について学ぼう

嗅覚障害と、副鼻腔(びくう)炎について学びましょう。実は、嗅覚障害の人の多くが副鼻腔(びくう)炎になっている可能性もあるのです。

2-1.呼吸性嗅覚障害とはどんなものか

呼吸性嗅覚障害とは、臭(にお)いを感じる部分に臭(にお)いの素(もと)が達しないことで起きる嗅覚障害です。まず、臭(にお)いは、臭(にお)いの素(もと)を含んだ空気を吸い込むことで判断していることを理解しましょう。しかし、何らかの原因によって臭(にお)いの素(もと)が鼻の奥に達することができない場合があります。たとえば、鼻の構造や鼻腔(びくう)の腫(は)れが原因と言えるでしょう。このように、呼吸性嗅覚障害は、鼻の機能の異常が原因で起きるのです。

2-2.呼吸性嗅覚障害の原因となる病気について

それでは、嗅覚障害の原因となる病気について、解説します。鼻の病気が原因で嗅覚障害を引き起こしている人が多いことを、理解してくださいね。

2-1-1.副鼻腔(びくう)炎

副鼻腔(びくう)炎が原因で、嗅覚障害を起こしている人はとても多いです。副鼻腔(びくう)炎は、別名で「蓄膿(ちくのう)症」とも呼ぶ鼻の病気。副鼻腔(びくう)炎になると、鼻の奥が炎症を起こして膿(うみ)が溜(た)まることで嗅覚障害になるのです。副鼻腔(びくう)炎が原因の嗅覚障害は、副鼻腔(びくう)炎の治療を行うことが、最優先となるでしょう。

2-1-2.アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎が原因で、嗅覚障害になっている人も多いでしょう。アレルギー性鼻炎は、特定のアレルギー物質に対して鼻の粘膜が過剰反応することで起きます。アレルギー性鼻炎の少々が出ているときは、鼻の粘膜が炎症を起こして膨張しているでしょう。また、鼻水が常に出ている人も多いですよね。ただし、アレルギー性鼻炎の人は、治療によってアレルギー性鼻炎が改善すると同時に嗅覚異常も解消できるでしょう。

2-3.呼吸性嗅覚障害のメカニズム

嗅覚障害のメカニズムについて、学びましょう。まずは、どうして臭(にお)いを感じることができるのか、確認してください。

  1. 鼻で吸い込むことで臭(にお)いの素が鼻の奥に届く
  2. 鼻の奥にある嗅覚センサーが臭(にお)いの素(もと)に反応する
  3. 脳で臭(にお)いの内容を分析・判断する

嗅覚障害は、上記のステップのうちいずれかの段階で障害が起こることが原因です。また、嗅覚障害の原因にも、さまざまなものがあることも知っておきましょう。

2-4.呼吸性嗅覚障害の治療法

呼吸性嗅覚障害の治療法としては、投薬治療と外科手術による治療があります。通常は、投薬治療から始めることでしょう。投薬治療で改善を見ることができ る場合は、手術を行うこと無く完治することもあります。投薬治療で効果が出なかったり投薬治療では治療自体が不可能だったりする場合は、外科手術によって治療を行うことになるでしょう。

3.末梢(まっしょう)神経が原因の嗅覚障害を学ぼう

末梢(まっしょう)神経が原因となっている嗅覚障害について、学びましょう。実は、鼻の内部などの末梢(まっしょう)神経に異常があることで、嗅覚障害が出ることもあるのです。

3-1.末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害とはどのようなものか

末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害とは、鼻の奥にある臭(にお)いを感じる粘膜が炎症を起こすことで嗅覚異常が出ている症状のことを言います。多くは、鼻水や鼻づまりなどの症状も同時に起こるでしょう。鼻の構造や脳の中枢神経に問題が無くて副鼻腔(びくう)炎でも無い場合は、末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害の可能性があります。

3-2.末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害の原因となる病気について

末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害の原因となる病気は、一般的に風邪(かぜ)と呼ぶことが多い感冒(かんぼう)や、上気道炎(じょうきどうえん)などがあります。感冒(かんぼう)や上気道炎(じょうきどうえん)などで、臭(にお)いを感じる粘膜が炎症を起こすことが末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害の原因と覚えておきましょう。

3-3.末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害のメカニズム

末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害のメカニズムについて、お話をしましょう。臭(にお)いの素(もと)が呼吸により鼻の奥に到達したとき、通常は臭(にお)いを感じる神経が働いて脳に信号を出します。しかし、神経に異常があったり炎症を起こしたりしている状態では、臭(にお)いを感じることができません。末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害は、鼻の奥にある嗅覚センサーが機能していないことによって起きるのです。

3-4.末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害の治療法

末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害の治療法は、感冒(かんぼう)や上気道炎(じょうきどうえん)などなどの病気が原因の場合は、病気治療を行うことを優先するか同時に治療を行うことになります。治療法は、投薬治療ですね。末梢(まっしょう)神経性嗅覚障害は元の病気が治ると同時に、嗅覚異常も改善することが多いでしょう。

4.中枢(ちゅうすう)神経による嗅覚障害を学ぼう

中枢(ちゅうすう)神経による嗅覚障害について、詳しく学ぶことにしましょう。原因やメカニズム、知慮法についても解説します。

4-1.中枢(ちゅうすう)神経による嗅覚障害について

中枢(ちゅうすう)神経による嗅覚障害とは、脳の中枢(ちゅうすう)神経が何らかの原因によって障害が起きてしまい嗅覚障害を引き起こすことです。嗅覚が働くためには、神経が正常な状態であることが前提。中枢(ちゅうすう)神経に異常があることは、嗅覚障害の大きな原因となるのです。

4-2.中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害とはどんなものか

中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害とは、脳の中枢(ちゅうすう)神経に異常があることが原因の嗅覚障害です。嗅覚が正常に働くには、鼻から入った臭(にお)いがどのような状態なのかを脳で判断する必要があるでしょう。しかし、脳の中枢(ちゅうすう)神経が何らかの異常を起こして機能しないことも。すると、脳で臭(にお)いを判断できないことになるのです。

4-3.中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害の原因となる病気について

中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害の原因となる病気には、以下のようなものがあります。

  • 脳腫瘍(しゅよう)
  • 脳梗塞(こうそく)
  • 脳炎
  • 脊髄腫瘍(せきずいしゅよう)
  • アルツハイマー病
  • パーキンソン病

いずれも、脳の神経が圧迫を受けたり損傷したりことで起きる病気ですね。中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害は、脳に原因がある病気の症状とひとつと覚えておいてください。

4-4.中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害のメカニズム

中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害のメカニズムについて、確認しましょう。中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害は、鼻の奥に臭(にお)いの素(もと)が届いているにもかかわらず、脳がどんな臭(にお)いか判断できません。つまり、鼻の機能は正常でも中枢(ちゅうすう)神経に問題があることで臭(にお)いの判断ができないのです。鼻の奥にある臭(にお)いセンサーは正常でも、脳に到達するまでの過程で上手(じょうず)に伝達できないことが、中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害だと覚えておきましょう。

4-5.中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害の治療法

中枢(ちゅうすう)神経性嗅覚障害の治療法は、脳の中枢(ちゅうすう)神経の回復を試みることになります。実際には、脳の病気を治療することで、中枢(ちゅうすう)神経の回復を待つことになるでしょう。しかし、脳の中枢(ちゅうすう)神経が元通りになることは難しいです。場合によっては、嗅覚障害が回復しないままになることもあると考えてください。

5.そのほかの原因による嗅覚障害を学ぼう

嗅覚障害を引き起こす原因は、まだまだたくさんあります。どんな原因があるのか、解説していきましょう。

5-1.薬の副作用による嗅覚障害

薬の副作用として、嗅覚障害が起きる場合があります。たとえば、アレルギー性鼻炎の薬を飲んでいる人が嗅覚障害を自覚する場合は、薬の副作用が原因のこともあるでしょう。病気治療のために薬を飲んで嗅覚障害になった場合は、病気治療のために通っている病院の医師に嗅覚症状についても申告することが大切です。治療薬を変更してもらうことで、嗅覚障害が治ること可能性があるでしょう。

5-2.亜鉛不足による嗅覚障害

亜鉛は、ミネラルのひとつですが亜鉛不足は嗅覚障害の原因になるでしょう。亜鉛不足は、味覚障害の原因であることでも有名です。亜鉛不足が原因の味覚障害の場合は、亜鉛を多く含んだ食品を摂(と)ることは、嗅覚障害の改善に効果があるでしょう。亜鉛は、サプリメントでも摂(と)ることが可能なので試してみてくださいね。

5-3.原因不明の嗅覚障害

嗅覚障害には、原因不明のものもあります。どんな検査をしても原因がよくわからない場合は、複数の原因が複雑に絡み合っている場合もあるでしょう。また、嗅覚は感覚のひとつなので感じ方に個人差が大きいことも理由となります。自分は嗅覚障害なのではないか、と考え過ぎることで嗅覚障害のような症状を見ることもあるでしょう。細かなことを気にしやすい人は、嗅覚障害に対しても敏感になりがちなので注意してください。

5-4.そのほかの理由による嗅覚障害

嗅覚障害になる理由は、そのほかにもたくさんあります。たとえば、加齢による嗅覚障害があるでしょう。嗅覚も、加齢によって衰(おとろ)えます。高齢になると、食べ物の臭(にお)いの判断が上手(じょうず)にできなくなることが原因で食中毒になることも。また、鼻腔(びくう)内の不衛生な状態によって、嗅覚が働いていないこともあります。さらに、鼻腔(びくう)内に、異物が詰まっていることも嗅覚異常を引き起こすことになりますから注意してくださいね。

6.嗅覚障害の影響について考えよう

嗅覚障害になると、私たちにとってどのような影響があるのでしょうか。嗅覚障害の影響を学ぶことは、治療へのモチベーションを高めることにもなりますよ。

6-1.嗅覚障害は日常生活へどのような影響があるか

嗅覚障害が起きると、日常生活ではさまざまな影響があります。主なものについては、下記を参考にしてください。

  • 腐敗した食べ物の判断がしにくい
  • 食欲が減退する
  • 味覚障害が同時に起きやすい
  • ガス漏(も)れに気が付くことができない
  • 香水やアロマを楽しむことができない
  • うつ状態になることがある

臭(にお)いが判断できなくても、支障は無いだろうと甘く考えてはいけません。嗅覚障害は、立派な病気なのです。嗅覚障害が日常生活に及ぼす影響は、想像以上に深刻であることを理解しましょう。

6-2.嗅覚障害を放置するとどうなるか

嗅覚障害を放置することは、まず、症状が悪化することになるでしょう。また、嗅覚はひとたび鈍(にぶ)くなると回復に時間が掛かるようになります。嗅覚障害を放置することは、治療の効果も出にくくなる原因となることは確かですね。嗅覚障害を自覚したり、診断されたりした後は、できるだけ早く治療を開始してください。

7.嗅覚障害の治療法を解説

それでは、嗅覚障害の治療法について解説していきます。さまざまな治療法を紹介しますので、じっくり学んで理解してくださいね。

7-1.嗅覚障害の診断方法や流れを知ろう

嗅覚障害の診断方法について、知っておきましょう。嗅覚障害の診断についての基本的な流れは、下記を参考にしてください。

  1. 問診に答える
  2. 嗅覚検査を受ける
  3. 内視鏡検査を受ける
  4. 場合によってはCT検査やMRI検査を受ける
  5. 嗅覚障害かどうかの診断が下りる

嗅覚障害かどうかについては、さまざまな検査を行って後に総合判断を行います。CT検査やMRI検査が必要な場合は、後日検査を別途行うこともあるでしょう。

7-2.嗅覚障害にはどんな治療法があるか

嗅覚障害の治療法は、投薬と手術の2種類です。嗅覚障害の種類によって、投薬治療か手術かの判断を医師が行うことになるでしょう。また、最初は投薬治療の方針で進めていても、途中で手術に切り替えることもあります。嗅覚障害をどのように治療するかについては、医師からの説明をきちんと聞きましょう。疑問や不安は、早めに解消してください。いずれの治療法を選択するにしても、最良の治療法であると信じて受けることが大切です。

7-3.嗅覚障害の薬の種類と副作用について

嗅覚障害の薬の種類や、副作用について学びましょう。薬の効果や副作用についても、きちんと理解しておいてください。

7-3-1.嗅覚障害の治療に使用する薬の種類

嗅覚障害の治療には、主にステロイド点鼻薬(てんびやく)が処方になるはずです。ステロイド点鼻薬(てんびやく)を使用した後は、鼻の粘膜の炎症を抑える効果を実感できるでしょう。また、同時にビタミンA・ビタミンB群・亜鉛などの栄養剤を、傷ついた嗅覚神経の修復を促進するために処方することもあります。

7-3-2.嗅覚障害の薬の副作用

ステロイド点鼻薬(てんびやく)は、鼻の部分だけに効くため重篤(じゅうとく)な副作用は心配が無いでしょう。ただし、ステロイドでアレルギー症状を起こしたことがある人は注意してください。問題無く使っていた薬の種類でも、体調やほかの治療薬との相性によっては副作用が出ることもあります。思わぬ副作用で困ることが無いように、今飲んでいる薬や外用している薬がある場合は、きちんと医師に告げてくださいね。

7-4.嗅覚障害の治療で注目の漢方やサプリメント

嗅覚障害の治療薬で漢方を取り入れることに、注目が集まっています。漢方では、投薬する人の体質や症状を診断して体質改善をすることで呼吸障害を治そうという考え。効果は一般的な治療薬と比べて、おだやかなものになるでしょう。また、漢方薬での治療は副作用が少ない点も特徴となります。また、嗅覚障害に効果があるサプリメントの開発にも注目しましょう。たとえば、亜鉛のサプリメントは嗅覚障害にも効果がある可能性があります。ただし、サプリメントは薬ではありません。過度の期待はやめて、あくまでも補助的な役割のものと考えてください。

8.嗅覚障害の手術を詳しく学ぼう

それでは、嗅覚障害の手術について詳しく学ぶことにしましょう。実際に手術が必要な症状や、手術のメリット・デメリットなどを解説します。

8-1.嗅覚障害で手術が必要な場合とは

嗅覚障害で手術な必要な場合は、投薬治療の効果が出ない場合でしょう。また、自然に治る可能性が無いときも、手術が必要との判断になることがあります。たとえば、鼻腔(びくう)内の構造が原因で、嗅覚障害が起きている場合は手術となる可能性が高いでしょう。なお、外科手術が必要との判断は、あくまでも医師によるものです。手術を希望する場合は、今後の治療方針の相談とともに医師の判断を受けてください。

8-2.嗅覚障害の手術のメリットとデメリット

嗅覚障害の手術にも、メリットとデメリットがあります。手術のメリットとデメリットの両方について、理解してください。

8-2-1.嗅覚障害の手術を行うメリット

嗅覚障害で手術を行うメリットは、成功すると正常な嗅覚を取り戻すことができる点でしょう。嗅覚障害を改善できることは、生活の質を上げることになります。食べ物の臭(にお)いを判断できるようになって、食事が楽しくなったり香水やアロマを楽しんだりすることも可能になるでしょう。今までは、嗅覚障害によって知らなかった世界を知ることになるのです。また、手術が成功して味覚障害が改善できると治療に通い続ける必要も無くなることもメリットでしょうね。

8-2-2.嗅覚障害の手術を行うデメリット

嗅覚障害の手術を行うデメリットは、原因によっては効果が出ない場合もあることです。嗅覚障害の原因のうち、鼻の機能に関係している場合は手術で嗅覚が回復しやすいと覚えておいてください。反対に、脳の障害などの神経障害が原因の場合や、ウイルス感染によるものは、手術でも治りにくいでしょう。また、どんな手術にも言えることですが、嗅覚障害の手術の成功率も100%では無い点もデメリットと言えます。

8-3.嗅覚障害の手術の時間や入院日数について

嗅覚障害の手術に必要な時間や入院日数については、皆さんの嗅覚障害の状態や手術の方法などによって時間や入院日数は変化します。簡単な手術だけの場合は、日帰りで対応も可能でしょう。全身麻酔を必要とする手術の場合は、1泊以上の入院が必要となります。実際にどのくらいの時間が掛かるのか、また何日入院することになるのかは、皆さんの主治医に相談してください。たとえば、川村耳鼻咽喉科クリニックのサイトでは、具体的な手術内容・所要時間・入院日数などの情報がたくさん載(の)っているので参考になりますよ。

川村耳鼻咽喉科クリニック:http://www.kawamura-jibika.com/

8-4.嗅覚障害の手術は保険が適用になるか

嗅覚障害の手術には、健康保険が適用になります。たとえば、保険料負担が3割の人の場合は、10万円の手術費用に対して3万円の自己負担で済むでしょう。ただし、入院のときに個室などの差額ベッド代にかんしては健康保険の適用はありません。あくまでも、嗅覚障害の治療に必要な分だけが適用となりますから注意してください。

9.嗅覚障害のケアや日常生活で気を付けたいことについて

嗅覚障害のケアや、日常生活で気を付けたいことについてお話をします。普段から気を付けて過ごすことで、嗅覚障害の症状をやわらげたり予防したりすることも可能でしょう。

9-1.嗅覚障害の予防のために気を付けたい生活習慣

嗅覚障害は、普段の生活習慣に気を付けることで予防も可能です。具体的には、下記のようなことを心掛けると良いでしょう。

  • 鼻をかむときはゆっくりと丁寧に行う
  • できるだけ鼻を刺激しないように心掛ける
  • 風邪(かぜ)やインフルエンザに注意する
  • 刺激の強い食べ物を食べないようにする
  • 栄養バランスの良い食事を心掛ける
  • 十分な睡眠と規則正しい生活を心掛ける
  • ストレスを溜(た)めないようにする

特に鼻のケアは、丁寧に行ってください。外部からの刺激に弱い人は、常にマスクを使用して鼻の粘膜を守りましょう。

9-2.嗅覚障害に効果のあるツボを紹介

嗅覚障害の辛(つら)い症状をやわらげるためには、ツボを押してみることもひとつの方法です。嗅覚障害に効果のあるツボは、以下を参考にしてください。

  • 迎香(げいこう):小鼻の両脇でくぼんだ部分にあるツボ

迎香(げいこう)は、鼻炎の改善にも効果のあるツボです。ツボを押す方法は、いつでも簡単にできることがメリットでしょう。手が空(す)いたときに、こまめに試してみてください。

9-3.嗅覚障害のケアや日常生活でやってはいけないこと

嗅覚障害のケアを行うときは、鼻に刺激を与えないことが大切です。臭(にお)いがよくわからないからという理由で、刺激の強い臭(にお)いをかいでみるようなことは避けてください。鼻の粘膜が炎症を起こしたり、脳の神経に障害が起きたりするリスクがあります。また、やり過ぎても効果が高まるわけではありません。程々に行うことが最も効果を高めるのだ、と考えてくださいね。

10.嗅覚障害にかんするよくある質問を参考にしよう

嗅覚障害にかんするよくある質問を、集めました。皆さんと同様に嗅覚障害で悩んでいる人たちの声を、参考にしてください。

10-1.嗅覚障害は子どもに遺伝するのでしょうか?

たとえば、鼻の構造や体質などは親から子どもへ遺伝する可能性はあります。つまり、嗅覚障害になりやすい体質については、遺伝する可能性があると言えるでしょう。しかし、鼻の構造や体質以外の原因で嗅覚障害を発症する場合も、とても多いのです。嗅覚障害については、遺伝要素が原因で発症する確率は高くないと言って良いでしょう。

10-2.嗅覚障害は味覚障害と関係がありますか?

嗅覚障害は、味覚障害ととても深い関係にあるのは事実です。臭(にお)いの違いを判断できないことは、味の違いを判断できないことにつながるでしょう。嗅覚障害を持つ多くの人が、食べ物のおいしさを感じることができないと訴えることでも証明しています。反対に、嗅覚障害の治療を行った後に、味覚障害も改善したということも多いでしょう。嗅覚障害の治療を考えている人は、味覚障害の改善も期待できますよ。

10-3.嗅覚障害の手術を受けた後に再発する可能性はありますか?

嗅覚障害を引き起こす原因は、さまざまです。嗅覚障害の手術を受けた後であっても、異なる原因によって嗅覚障害が起きることもあるでしょう。つまり、嗅覚障害の手術を受けても再発する可能性はあるのです。しかし、外科手術によって嗅覚障害の原因が改善した場合は、再発のリスクは低いと言えるでしょう。再発する人よりも、症状が改善して快適な生活を送っている人が多いことが証拠です。

10-4.嗅覚障害の治療効果が出ない場合は病院を変えるべきでしょうか?

嗅覚障害の治療を受けても、なかなか治療効果が出ない場合もあるでしょう。治療効果が思わしくない場合は、まず、主治医に相談することをおすすめします。親身な主治医は、改めてほかの治療法を提案してくれることでしょう。しかし、ときには病院を変えて「セカンドオピニオン」を求めることも有効です。嗅覚障害の治療については、主治医への信頼も大切な要素となります。なかなか治療効果が出なかったり、主治医との相性が悪かったりする場合は、実績が豊富で評判の良い耳鼻科に相談しましょう。

10-5.妊娠中ですが嗅覚障害の治療で注意することはありますか?

妊娠中は、妊娠性鼻炎になる人がいます。妊娠性鼻炎が原因で、嗅覚障害が出ることもあるでしょう。ただし、妊娠中の嗅覚障害は、投薬に制限が出ることがあります。治療を受ける前に、主治医に妊娠中であることを必ず告知してください。告知をしないで治療を受けることは、胎児に悪影響が出ることがありますのでやめましょう。治療方針については、かかりつけの産婦人科医とも相談して指示を受けてください。

まとめ

嗅覚障害について、理解していただけたでしょうか。嗅覚障害から回復すると、ものの臭(にお)いを正常に判断できるようになって生活が楽しくなるほか、さまざまなリスクを回避することができます。嗅覚障害は、適切な治療や手術によって回復するでしょう。早期治療が回復のカギとなるので、ぜひとも早めに病院に相談してくださいね。

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