朝起きると喉が痛い原因と対処法は? 悪化して病気になる可能性も!

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
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可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

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「寝る前は平気だったのに、朝起きたら喉が痛い」そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。毎朝このような症状が続くと憂鬱ですよね。ここでは、朝起きると喉が痛い原因とすぐにできる対処法をご紹介します。これで喉の痛みから解放されるかもしれません。さらに、痛みが続いた場合に考えられる病気についてもお話ししますので、病院での受診を迷われている方はどうぞ参考にしてください。

  1. 朝に喉が痛む原因は?
  2. 朝に喉が痛む場合の対処法
  3. 病院を受診すべき場合について
  4. 喉の痛みに関するよくある質問
  5. まとめ

原因が分かれば、早めに対処できますね。毎朝の喉の痛みに悩まれている方は、是非この記事を読んでみてください。


1.朝に喉が痛む原因は?

朝起きた時に喉が痛む直接的な原因は、口呼吸によって乾燥した冷たい空気が口から体内に入ることで、口の中や喉が乾燥し細菌などが侵入し、粘膜に炎症が起きることです。この項ではその原因を詳しくお伝えします。

1-1.口呼吸と鼻づまり

呼吸には鼻呼吸と口呼吸の2つがありますが、朝起きて喉が痛い人のほとんどが口で呼吸をしています。それは、鼻の粘膜にできた炎症が空気の通り道を塞いでいるからです。これを鼻づまりと呼びます。鼻づまりになりやすい主な症状はこちらです。

  • 風邪
  • 鼻炎(花粉症・アレルギー)
  • いびき

ちなみに、鼻炎におけるアレルギーといってもウイルス性のものだけではありません。中には寒暖差アレルギーといって、寒い外から暖かい部屋の中へ入り、急激な温度差が鼻の粘膜を刺激することで、アレルギー症状を起こすこともあります。寒い冬の時期では、誰にでも起こりうることなので、覚えておくと安心ですね。また、鼻が塞がることで口呼吸になるいびきも、原因のひとつとして考えられます。

1-2.寝室の乾燥

夏は冷房、冬は暖房というエアコンの使用で、室内は乾燥しがちです。口呼吸に加え、部屋が乾燥していると喉や肌の乾燥を招きます。それにより喉の粘膜がダメージを受けて起きた炎症が、朝起きた時の喉に感じるイガイガした違和感なのです。

1-3.ハウスダスト

ハウスダストと呼ばれる部屋のホコリやカビなどでアレルギーを起こし、それらを朝一番に吸い込むことで、喉がダメージを受け、痛みが出ることもあります。昼間のハウスダストと違い、睡眠時は空気の流れが止まるのでダイレクトに顔や布団の上にホコリが降りてくるのです。室内を清潔に保つことも、健康維持には必要ではないでしょうか。

2.朝に喉が痛む場合の対処法

この項では、朝起きた時に喉が痛くなるのを防ぐための対処法をご紹介します。

2-1.鼻づまりと口呼吸の改善

就寝中、鼻がつまって空気が通らなければ、口呼吸に頼ったままですね。その改善に次の方法はいかがでしょう。

2-1-1.テープを使用する

市販されている専門グッズを使うのもひとつの手です。口呼吸改善用のテープは、口に張ることで鼻呼吸へと導くので、口を閉じる意識を植え付けるためにも効果的ではないでしょうか。また、鼻拡張テープやノーズクリップは、鼻の通り道を広げて空気を通りやすくし、鼻づまりの症状を緩和してくれます。

2-1-2.鼻うがい

鼻うがいとは、塩水を鼻の中に入れて口から出すうがいの方法です。鼻うがいによって、細菌・花粉・ウイルスなどの原因物質を取り除き、鼻づまりを直接解消できます。はじめての方や、鼻から吸い込むのが苦手な方は、耳鼻科医のアドバイスを受けてからにしましょう。

鼻うがいの方法については以下の記事を参考にしてください。
鼻がすっきり通るかも!? 鼻うがいのやり方や注意点は?

2-1-3.睡眠時のマスク

保湿も兼ねたマスクですが、口だけにマスクをかぶせることで鼻呼吸を促します。それによって、口の中の乾燥も防ぎ、風邪予防などにも効果的です。とても手軽な方法なので、すぐに実践できますね。

2-2.室内を加湿する

まずは室内を乾燥させないよう、空気に湿気を与えましょう。一番簡単なのが加湿器ですね。自分の目的に合うものを見つけ、設置後は加湿器の清潔を保ってください。他にも、ぬれたタオルを枕の近くに置いても部屋の湿度がアップします。バスタオルのように、なかなか乾きにくい大きなものを干しておくのもいいですね。

2-3.自分の体を温める

ウイルスは低温の環境で活発に動くため、温度を上げることでその活動を弱めることができます。そこで、寝る前にはネックウォーマーやタオルマフラーなどを巻き、首を温かく保護しましょう。

2-4.睡眠時のマスク

寝る時のマスクです。普通に付けて寝るだけでもかなり乾燥を防げますが、マスクにぬれたガーゼをはさむなどの工夫で、より効果的な保湿を得られます。

2-5.寝起きにやってはいけないこと

喉の痛みを悪化させないために、寝起きにやってはいけないことがあります。

  • 唾液を飲み込む
  • いきなりうがいをする
  • 鼻水をすすって飲み込む

寝起きの口の中は細菌が多く、必然的に唾液にも菌が増加しています。喉が痛いと、無意識に唾液を飲み込んでしまいがちですが、雑菌を飲み込んでしまう恐れがあるので注意しましょう。

また、いきなりうがいをするのも痛みの悪化へ繋がります。朝起きの状態でうがいをすると、菌が喉を通り、喉が菌に感染してしまうのです。なので、菌を喉の奥に送り込まないように心がけましょう。まずは菌を吐き出すために、口をクチュクチュとすすいでから、喉のガラガラうがいをしてください。また、鼻水の中には菌が多く存在しています。鼻水をすすって飲み込むと気管支に菌が入り繁殖し、症状を悪化させることにも繋がるので注意してください。

3.病院を受診すべき場合について

朝起きた時に喉が痛いと、もしかして風邪を引いたのかな?と焦りますが、一過性のものなら熱も出ないし、喉の痛みをこらえて食事をした後は、さっきまでの痛みが消えていたりもします。しかし、痛みを放っておいて日ごとにひどくなってきたらどうでしょう。もしかしたら他の様々な症状が出ているかもしれません。ここでは、喉の痛みから考えられる病気をご紹介します。

3-1.風邪

風邪とは、くしゃみ・鼻水・喉の痛み・発熱・咳・頭痛、時には下痢と、実に色々な症状があります。その中でも風邪は、喉の痛みから病気の症状へと移る一番多いパターンではないでしょうか。風邪を引くと、体が風邪のウイルスと闘うため発熱を伴います。はじめは喉の痛みだけでも、症状が悪化し発熱があれば、それは風邪の症状かもしれません。

3-2.扁桃腺炎

扁桃腺炎は、喉の乾燥・風邪・疲労が引き金になって増殖したウイルスや細菌が原因で起きます。喉が赤く腫れて飲食時の飲み込みにイガイガと違和感があったら、扁桃腺炎の初期段階かもしれません。さらに痛みが増し、38度以上の高熱や体の倦怠感・頭痛・関節痛などが出てきたら、急性扁桃炎の可能性もあるので、早めの受診をおすすめします。

3-3.ドライマウス

ドライマウスとは、口呼吸によって唾液の分泌量が減り、口の中が渇いた状態になる「口腔乾燥症」と言われる病気です。ドライマウスになると、食べにくい、口の中がネバネバするなどの症状が出ます。また、唾液が減ることによって今まで唾液が防いでいた免疫機能が失われ、歯周病や感染症に悩まされることもあるので注意が必要です。

4.喉の痛みに関するよくある質問

Q.喉が乾燥し続けるとどうなりますか? 

A.喉が弱くなっていきます。理由は2つ。それは線毛と粘液の働きが弱くなるからです。喉には線毛と呼ばれるウイルスや細菌を体内に入れないための毛と、粘膜を守る粘液があるのですが、乾燥と寒さによって、その働きが弱くなってしまい、どんどん免疫力が減ってしまいます。乾燥は喉の大敵なのでしっかりケアしましょう。

Q.特に注意する季節はありますか?

A.季節の変わり目ですね。気温や湿度が変化しやすく、その変化に体が対応できにくいので体調を崩しがちになります。季節の変わり目は喉が痛くなることが多いので、普段からの対策が必要ですね。

Q.快適な室内の湿度を教えてください。 

A.最適な湿度は、40~60%です。加湿し過ぎると、結露や雑菌の繁殖につながることもあるので注意してくださいね。

Q.タバコは控えた方がいいですか?

A.はい。タバコの煙は、どうしても喉の粘膜を汚して傷つけてしまいますからね。タバコの煙で喉の粘膜が弱ると風邪なども引きやすくなるので、健康のためにも禁煙をおすすめしています。

5.まとめ

いかがでしたか? 今回は、朝起きた時の喉の痛の原因や対処法・病院を受診すべき病気についてご紹介しました。乾燥対策も大切ですが、体調が悪い時には、就寝時にマスク着用の習慣を付けるだけでも、喉を守るのにかなりの効果があります。そして、喉の痛さを「朝だけだから」と軽く見ていると、実は他の病気になっているかもしれないのです。気になることがあれば自己判断で放置せず、早めに耳鼻咽喉科へお越しくださいね。体全体の健康に気を使うことが、喉のケアにも繋がります。