【鼻づまりによる頭痛を知る4つの因果】~鼻炎・蓄膿症は放置厳禁~

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鼻づまりで息苦しい日々に悩まされている方の多くは「頭痛」を併発しています。
症状を自覚しているなら改善の余地はありますが、実状ほとんどの方が「鼻づまり」と「頭痛」を別のものと思いがちです。
市販の薬を購入し、その場限りの治療をおこなっていては、鼻づまりは慢性化していきます。鼻炎がひどくなり、蓄膿症(ちくのうしょう)になることもあるでしょう。
けれど、正しく治療すれば短期間で治る可能性があると知っておいてください。
そこで、この記事では鼻づまりと頭痛の因果関係を網羅し、改善策をまとめてみました。

  1. 鼻づまりと頭痛との関係
  2. 鼻づまりによる頭痛の原因
  3. 鼻づまりと頭痛の解消法
  4. 鼻づまりの治療法とは?
  5. 鼻づまりと頭痛にかんするよくある質問
  6. まとめ

記事の最後までお付き合いいただければ、ご自身の症状に適した方法で早期治療が可能となります。お子さんの鼻づまりに悩んでいる方も必見です。


1.鼻づまりと頭痛との関係

鼻づまりと頭痛について基本情報をまとめていきます。原因を明らかにすることで、その因果関係を知ることが可能でしょう。ぜひ正しい知識を学んでおいてください。

1-1.鼻づまりの原因とは?

鼻は「ウイルス・異物」を感知すると防御反応を働かせ、鼻水やくしゃみで防ごうとします。改善が見込まれなければ外部からの侵入を完全に絶つため、鼻をつまらせて体を外敵から徹底的に守るのです。
上記の仕組みが「鼻づまりの原因」となっています。
また、鼻の内部である「鼻腔(びこう)」で炎症が起きると、前述した仕組みが正常に働かないばかりか、空気の流れを妨げて「第二の鼻づまり要因」となるのです。

1-2.頭痛の原因とは?

頭痛は「睡眠不足・ストレス」によって起こることが多いとされています。
一概に断定はできませんが、主な原因は脳内の血管が収縮し、もとに戻ろうと拡張する際に痛みを生じるせいです。
そのほか、「二日酔い・日射病」などによる水分不足も、体温調整のために水分が使われることで脳が脱水症状となり、頭痛を引き起こします。

1-3.鼻づまりと頭痛との関係

「組織」と「網目状の骨」で隔てられているため「つながっている」とは一概にいえませんが、「鼻腔・副鼻腔」は「脳の前頭葉」に接しています。そのため、一方に異常(鼻づまりなど)があると炎症などの諸症状(頭痛など)を引き起こす可能性があるのです。
また、隔てているのはあくまで「網目状の骨」であり、微小な穴が開いています。強い細菌が鼻から侵入すれば脳にまで至る可能性は十分にあり得るでしょう。
なお、鼻腔と脳を隔てる「頭蓋底」に交通事故などで傷ができると、鼻腔の炎症や菌が脳におよび、脳膜炎を引き起こすこともあります。

2.鼻づまりによる頭痛の原因

鼻づまりと頭痛が密接にかかわっていることは前述しました。この項では「なぜ?」に的を絞ってまとめていきます。順を追ってみていきましょう。

2-1.原因とは?

鼻づまりが起こると鼻腔に酸素は供給されません。この症状を「換気障害」と呼び、ひとたび生じると脳神経の中でも最大といわれる「三叉神経」が過剰に刺激されます。
そのため、近い位置にある「頭」や「顔」に痛みを伴うのです。目の奥・眉間(みけん)・こめかみ・ほほに痛みを覚える方が多い傾向にあります。

2-2.なりやすい人

副鼻腔に炎症が起き膿(うみ)がたまる蓄膿症(ちくのうしょう)の人は、高確率で頭痛に悩んでいることでしょう。場合によっては発熱もあるはずです。
また、鼻づまりに「なりやすい鼻の形状」をしている方も頭痛を発症しやすいといえます。
成長期に軟骨が育つ過程で「頭蓋骨(ずがいこつ)と顔面骨」にすきまが生じると、上記の鼻づまりを起こしやすい形状になってしまうのです。

2-3.関係する鼻の病気

鼻づまりによって頭痛が引き起こされることはご理解いただけたと思います。下記に記す鼻づまりの症状も頭痛の火種となりますので、ぜひ自分の症状と比較してみてください。

2-3-1.鼻炎

ウイルスや細菌に感染し、鼻づまりを引き起こしている病態を「急性鼻炎」といいます。
また、鼻の粘膜がはれ、炎症が長期にわたってしまうと「慢性鼻炎」と名称が変わると覚えておいてください。より解消しづらい鼻づまりです。

2-3-2.副鼻腔炎

鼻腔の奥にある空間を「副鼻腔」と呼ぶので覚えておいてください。
上記の「副鼻腔」が細菌などによって炎症を起こすと「副鼻腔炎」となります。「蓄膿症」と呼ばれることも多いですね。
「粘り気のある鼻水」や「痰(たん)が出る」という症状は典型的な特徴となります。

2-3-3.風邪

風邪をひくと、鼻の粘膜は外部のウイルスや細菌を防ぐことができません。鼻腔は炎症を引き起こし、鼻づまりになってしまうのです。
また、風邪は自然に治るイメージがありますが、蓄膿症を引き起こすことがあります。放置していると別の病気の併発が懸念されますので、早期治療が望ましいでしょう。

2-3-4.花粉症

花粉症は「アレルギー性鼻炎」の部類に入ります。よく耳にする症状ですね。
花粉症になるとスギなどの花粉に免疫細胞が過剰反応し、体が「有害」と定めて侵入を防ぎ、鼻づまりを起こります。
そのほか、「ハウスダスト・黄砂」もアレルギー性鼻炎の要因であることは有名です。

2-4.頭痛以外の症状

鼻づまりは頭痛を引き起こすだけでなく、さまざまな症状を併発します。
まず大前提として鼻がつまっているわけですから、酸素は脳へ正常に供給されません。脳に酸素が行きわたらなければ「集中力の低下」が問題視されるでしょう。
また、鼻がつまっている人は「口呼吸」しかできません。口は絶えず半開きとなり、特に子どもは正常な歯並びを形成することが困難になります。そのため、出っ歯などになる可能性が高まるのです。
鼻がつまっていると「におい」も感知しづらくなります。食事を楽しめなくなり、睡眠時の「いびき」によって周りに迷惑をかけることも考えられるでしょう。

3.鼻づまりと頭痛の解消法

鼻づまりと頭痛によって起こる「さまざまな弊害」についてはおわかりいただけたでしょう。この項では、いますぐできる解消法についてまとめていきます。

3-1.鼻づまり解消法

鼻づまりは「冷やす」「温める」の2つを試してみてください。結果を考慮し、より効果的な方を続けましょう。仕組みとしては、

  • 冷やすと、鼻腔の炎症によって拡大した血管を収縮し、改善が見込まれる
  • 温めると、鼻の血行がよくなって粘膜も活発に働き、鼻水が出やすくなる

つまり、蓄膿症のような炎症を起こしている(痛みを伴うなど)の場合は冷やし、改善が見込まれないようなら温めてみるのが得策です。
また、物理的な対処法として「ツボ押し」があります。鼻の粘膜をつかさどる神経を直接刺激することで、鼻づまりを解消することが可能です。
最初に試していただきたいのは「清明(せいめい)」と呼ばれるツボになります。
「目頭」と「鼻の付け根」にあるくぼみがツボですので、指先でゆっくりと指圧してください。鼻づまりだけでなく、眼精疲労や眠気覚ましにも効果があります。
別のツボとして、「迎香(げいこう)」がおすすめです。
鼻腔の脇にあるツボで、鼻に沿って指を滑らせるとくぼみに指先が入り込むのでわかりやすいと思います。鼻の穴をふさがないようにやさしく押し込んでみましょう。清明と同様、鼻づまりに効果的です。

3-2.NG行為

当然のことですが、鼻づまりを放置してはいけません。
「そのうち治るだろう」という考えを捨て、早めに医療機関を受診してください。アレルギー症状のある方はなおさら早期改善が望ましいです。
また、鼻をかむときに力いっぱいに出そうとしてはいけません。鼻水が副鼻腔に侵入して炎症を起こしたり、耳に異常をきたして中耳炎になったりする可能性があります。
片方ずつ時間をかけてゆっくりとかむように心がけましょう。

3-3.生活習慣について

免疫力が落ちると風邪にかかりやすくなり、鼻の粘膜も正常な働きをしづらい傾向にあります。そのため、不規則な生活は極力控え、適度な睡眠時間と栄養ある食事を心がけることが「一番の予防」です。
また、定期的に部屋の空気を入れ替え、掃除はこまめにしましょう。こもりがちな空気には細菌が繁殖しやすく、宙を舞うほこりにはダニの死がいなどハウスダストが大量に含まれています。
鼻は外部の空気をろ過してくれる有能な器官ですが、なるべく過度な負荷をかけないよう日ごろのおこないから見直していきましょう。

4.鼻づまりの治療法とは?

最後の項では、鼻づまりの具体的な治療法について触れていきます。「軽度な蓄膿症・頭痛」から「怖い病気」まで、治療法は多岐にわたると学んでおきましょう。

4-1.病院に行った方がいいケース

鼻づまりと並行している症状によっては、早急に医療機関を受診した方がよいでしょう。
たとえば、「鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)」です。
鼻中隔とは左右の「鼻の間」にある仕切りという認識で構いません。鼻中隔はおよそ9割の方が曲がっているとされ、問題がなければ治療の必要はないでしょう。
ですが、発育の過程で不自然に曲がり、鼻呼吸に支障をきたすケースもあります。放っておいても治らず、慢性的な鼻づまりに悩んでいる方が多数です。医者にかかりましょう。
また、

  • 目の痛みや視力低下
  • 難聴や中耳炎
  • 体重減少や関節炎

上記に挙げたような「目・耳・体」に異常を感じた場合は特に要注意です。
「ウェゲナー肉芽腫(にくがしゅ)」という難病の可能性があり、最悪死に至ります。現在は「多発血管炎性肉芽腫症」という名称に変更されていますが、「免疫異常が原因ではないか」ということだけで詳しい原因は判明していません。とはいえ、全く手立てがないわけではありませんので、手遅れになる前に専門家の治療を受けてください。
以上のことからわかるとおり、「鼻づまりが解消しない」「ほかの症状が気になる」という方は迷わず病院に行った方がよいでしょう。

4-2.病院選びのポイント

鼻づまりで受診するのは、「耳鼻咽喉科」または「耳鼻科」となります。花粉症の時期で医院が混み合っているときは「内科」を選択するのもよいでしょう。
ただ、鼻づまりの改善は一日一夜で改善しないケースが多いです。通いやすい医院を選ぶというのも大切ですが、院長との相性を優先しましょう。

  • 診察できちんと説明をしてくれるか
  • 患者主体で治療の日程を進めてくれるか

最低でも上記の事柄は確認してください。
よい院長の判断材料として、定期的に学会や講習会に参加しているという点が挙げられます。新しい技術を積極的に取り入れ、学ぼうとすることは固定概念にとらわれない判断をくだすに重要な事柄です。結果として患者さんのニーズにも幅広く応えることができるので、病院を選択する目安の一つに覚えておきましょう。

4-3.治療の流れ

診察で「鼻づまり」「頭痛」などの症状を聞き、ほかの病気が懸念されないようでしたら、「ネプライザー治療」などの処置を施します。
ネプライザー治療とは、鼻汁を吸引し、鼻腔をきれいにしてから「ストロイド・抗ヒスタミン剤」を注入して炎症を治す方法です。家庭の点鼻薬よりも効果的な治療法となります。
ただ、治療後は鼻の通りがよくなるものの再発することも懸念されますので、経過確認のため再訪をおすすめする医院・クリニックが多いです。

4-4.出される薬

市販製品では「花粉症の薬」などの内服薬を始め、点鼻薬もよく知られた鼻づまりの解消方法です。とはいえ、薬は症状だけでなく体質でも効能に差が出ますので、病院で処方してもらう際にはよく相談してください。
代表的な薬は、

  • ポララミン(抗ヒスタミンに作用する鼻炎薬)
  • ゼスラン(アレルギー症状の緩和)
  • アレジオン(鼻炎・アレルギー性鼻炎の両方で改善を見込める)

なお、鼻づまりの薬で、「副作用」として多いのは眠気です。病院から注意はあるでしょうが、車の運転などは気を付けましょう。

4-5.手術について

鼻中隔湾曲症など、患者さんと相談のうえ手術をする場合、入院するのが一般的です。
ですが、いまは日帰り入院という選択もありますので、よろしければ当クリニックのHPを参考にしてみてください。費用も抑えることができ、社会復帰も早いうちから可能となります。

4-6.鼻をすすらない

鼻づまりに悩んでいる方に限らず、多くの方が垂れてきた鼻水をすすりあげると思います。
ですが、耳にまで届けば中耳炎となり、衛生的に大変好ましくありません。
海外では鼻水をすする行為を下品とする国もあります。人目が気になる場合はトイレなどで鼻をかむようにし、すすることは控えましょう。
定期的に鼻の中をきれいにできるので、鼻づまりの予防にも効果的です。

5.鼻づまりと頭痛にかんするよくある質問

この項ではインターネットを介して寄せられるお問い合わせ内容をまとめてみました。鼻づまりと頭痛にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q.鼻の中にポリープがあるといわれたのですが、どういうことでしょうか?
A.鼻の粘膜に生じるこぶ状の腫瘍(しゅよう)で「鼻ポリープ」と呼ばれるものです。
丸い形であったり、赤くはれていたりと、見た目は患者さんによって異なります。鼻づまりは典型的な症状で、味覚障害や頭痛も併発するでしょう。治療法は確立していますので、病院にかかっているのでしたら引き続き改善に努めてください。

Q.子どもの鼻づまりが治らないのですが。
A.症状にもよりますが、「アデノイド増殖症」という病気が考えられるでしょう。
「アデノイド」はリンパ組織の一つで、5歳前後から炎症を起こしたり、大きく発達しすぎたりすることがあります。鼻づまりの原因となり、蓄膿症を併発する可能性もあると覚えておいてください。お子さんとよく相談し、早めに医療機関を受診しましょう。
また、幼少期の鼻づまりが「元気な証拠」と思っている方は認識を改めてください。
鼻づまりによって注意力が落ち、中耳炎を併発すれば学校で先生の声を聞き取りにくくなります。子どもが支障なく生活できるよう努めてあげましょう。

Q.近所の評判で病院を選ぶのは正しい?
A.ご近所さんによい病院とはいえ、ご自身にも当てはまるとは考えないようにしましょう。あくまで参考程度にしてください。
いまは病院を自分で選び、健康をコントロールできる時代といえます。
けれど、病院の選択には困るのが常ですね。そのため、ぜひ検討されている病院のHPなどをご覧ください。まだまだ手術実績などを大々的に掲げているところは少ないですが、当クリニックでは患者さんからの信頼を第一に考えて過去の実績を公開しています。
アメリカではこうした情報をもとに患者さんは病院を選び、評価するのが常識です。わからないことは、どうぞお気軽にお問い合わせください。患者さんが安心して治療に専念できるよう必要な情報は惜しみなく提供いたします。

Q.鼻づまりが長引いているのですが、絶対に病院を受診した方がいいですか?
A.病院を検討されているということは、少なからず不安な気持ちがあるのでしょう。
では、目安として「3週間ほど」鼻づまりが続いているようでしたら、受診してください。
問題がなければ安心しますし、何か異常が見つかれば早期治療が可能です。不安なまま日々を過ごしているのなら思いきって病院へ行ってみましょう。

Q.慢性的な鼻づまりは治療可能?
A.もちろん可能です。ただ、症状にもよりますが場合によっては半年以上通院することになると知っておいてください。慢性化した症状は改善しても日ごろの癖で再発しやすい傾向にあります。
そのため、長期的な付き合いができる=信用できる院長や医院を選びましょう。

6.まとめ

最後まで記事をお読みいただき、誠にありがとうございます。
いかがでしょうか? 鼻づまりと頭痛の因果関係について少しでもお理解いただけましたら幸いです。くれぐれも「鼻づまりぐらいで病院に行くのはちょっとな……」と考えるのは、やめましょうね。
現在、蓄膿症の患者さんは100万人にのぼります。皆さんが継続して医療機関を受診していれば安心ですが、おそらく実状は違うでしょう。
そのため、この記事で鼻づまりに対して認識を改めていただけたら大変うれしく思います。
早期治療が望ましいですが、症状が進行しても「手段がない」とは限りません。日帰りで手術も可能ですので、あきらめずに風通しのいい生活を手に入れましょう。

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