鼻茸を放置しておくのは危険? 原因や治療方法と共に解説

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

記事監修
川村耳鼻咽喉科クリニック 院長 川村繁樹
ドクターズ・ファイル取材記事
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1.鼻茸の基礎知識

はじめに、鼻茸の定義や鼻茸ができる原因などを紹介します。

1-1.鼻茸とはどのようなもの?

鼻茸とは、鼻腔・副鼻腔内にできる良質のポリープのことです。小さいうちは症状がありませんが、大きくなると鼻づまりや匂いを感じにくくなる症状が現れます。また、鼻水が増えたり鼻水が喉の奥に落ちる後鼻漏の症状がひどくなる可能性もあるでしょう。さらに、鼻茸が大きくなれば、鼻の奥にぶよぶよとした塊が見える可能性もあります。

1-2.鼻茸が症状として現れる病気

鼻茸は、アレルギー性鼻炎・慢性副鼻腔炎・気管支ぜんそくなど、鼻水・鼻づまりが症状として現れる病気を発症するとできやすくなります。特に、慢性副鼻腔炎の中でも「好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)」は、多数の鼻茸がくり返しできるのが特徴です。好酸球性副鼻腔炎は、厚生労働省により指定難病に定められています。

1-3.鼻茸ができやすい人はいるのか?

鼻茸のできやすさは個人差があり、同じ病気でも鼻茸ができる人とできない人があります。また、鼻茸はすべての年代で発症する可能性があるので、鼻づまりがひどくなった場合は鼻茸の発症を疑いましょう。ただし、好酸球性副鼻腔炎は、気管支ぜんそくを発症している40代以降の男性に発症しやすい傾向があります。

1-4.鼻茸を放置しておくデメリット

鼻茸は、自然治癒する可能性はほとんどありません。また、放置しておくと鼻茸が大きくなる可能性もあります。さらに、前述したように鼻茸が大きくなると鼻づまりがひどくなったり、鼻の形が変わったりすることもあるでしょう。そのうえ、鼻呼吸ができなくなると、ドライマウスになったりいびきなどをかきやすくなったりします。
なお、鼻茸は一度治療しても再発することがあるため、鼻茸が一度発症したら適切な治療だけでなく定期的な通院や、経過観察が大切です。

2.鼻茸のセルフチェック

鼻茸ができているのでは、と悩んでいる人は以下のようなことをチェックしてみましょう。

  • アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などを発症している
  • 鼻づまりや鼻水がひどくなった
  • 匂いが分かりにくくなった
  • 後鼻漏の症状が現れた
  • 鼻腔内に何かぶよぶよしたものが見える

このような症状が出る場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。放置しておくほど治療が大変になっていきます。

川村耳鼻咽喉科クリニック院長 川村繁樹

監修者

川村 繁樹
医療法人 川村耳鼻咽喉科クリニック 院長
医学博士
関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科 特任教授
身体障害者福祉法第15条指定医

耳鼻咽喉科専門医として10年間にわたり大学付属病院の部長を経験し、平成16年に川村耳鼻咽喉科クリニックを開業。親切で丁寧な診察・手術に定評があり、毎月300名以上の新患が来院。

  • 花粉症やアレルギー性鼻炎に対する凝固手術(局所麻酔下・日帰り):約1~2ヶ月
  • 鼻中隔弯曲症と中等以下副鼻腔炎に対する手術(局所麻酔下・日帰り):約10ヶ月
  • 鼻閉に対する鼻中隔弯曲症と下甲介の手術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症アレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術(局所麻酔下・日帰り):約半年
  • 重症副鼻腔炎に対する手術(全身麻酔・一泊):約5ヶ月

の手術待ち状況となっている。

アレルギー性鼻炎に対する最も効果の高い手術として認識されている『超音波凝固装置による後鼻神経切断術』や、副鼻腔炎に対する新しい術式である『前方からのアプローチによる内視鏡下鼻内手術』を考案し、平成23年の日本鼻科学会『好酸球性副鼻腔炎の診断と評価作成基準の試み』では全国から選ばれた5人の内、唯一開業医として参加。現在も毎年250件以上の手術を行っており、継続的にその成績を学会や論文で報告している。

ドクターズ・ファイル取材記事

論文・著書、シンポジウム・講演・海外発表の実績